メーシェは緑生い茂る林道を足早に進んでいた。彼女の周囲は涼しい風に揺れる木々でいっぱいで、自然の香りが心を癒す。「頑張るにゃ！」彼女は無邪気に声をあげる。異世界に召喚され、その目的は魔王討伐。しかし、今この瞬間、目の前に待ち受けるのは、最も不吉な「邪悪な魔物」だった。 その瞬間、静寂を破るように地面を揺るがす音がした。現れたのは、商隊の馬車を襲う、異様な姿の魔物だった。「あなた、何をしているにゃ？」と、メーシェは不安と好奇心を抱えつつその魔物に近づいた。 彼女の目の前には、宮本ゴプリンという、ゴブリンとは似て非なる種族がいた。とても常識外れな存在で、まるで何も武器を持たないが、その威圧感は得も言われぬものがあった。「カカカ！　今日の晩ご飯はこれだ！」と、宮本ゴプリンは高笑いしながら商隊の馬を襲う準備を整える。 『俺たちの美味しい料理にしてやるぜ！』その言葉にメーシェの目は大きくなった。「それはダメにゃ！　商隊をいじめるのはよくないよ！」彼女は思わず立ち上がり、その小さな身体を彼の前に立たせた。 「カカカ？　お前が誰と戦っていると思っているんだ！」宮本ゴプリンは手っ取り早く横のロープを手に取り、彼女に向かって投げつけた。が、メーシェはその攻撃を華麗に避け、すばやく近づく。「ふん、なんてことないにゃ！」しかし、彼女の動きは素早く、記録的な反応速度を誇り、まるで猫が獲物に飛びかかる瞬間のようだった。 「鉄爪・掻撫！」メーシェの鋭いタックルが宮本ゴプリンの身体をかすめる。彼の防御力を越えたその一撃に、ゴプリンは不覚を取った。「うぎゃあ！」見た目以上のダメージを負った宮本ゴプリンは、思わず後退した。 しかし、それで終わらなかった。救援が必要だった。次の瞬間、赤い光が周囲を覆う中から新個体が登場した。「オイ、オイ、オイ、オイ、誰がここまで来てるのか！」と現れたのは、「フルボディフルスローテンション宮本ゴプリン」だ。彼は一見、少し遅れて乱入してきたかのように見えたが、背中には不釣りあいな物品、バケツと鍋を背負っていた。「右手には鍋、左手にはバケツだ！　実力見せてやるぜ！」 「もう一回、いくぞ！」と彼は叫んだ。すぐに、鍋を振り回しながらメーシェに向かって突撃する。「こっちに来るにゃ！」メーシェは軽やかに飛び上がり、着地する。 「こっちに来させるにゃ！」彼女は反撃の機会をうかがい、再び「鉄爪・乱掻祭」で応戦し始める。無我夢中で鉄爪を振り回す彼女の姿に、見た目以上に恐れを抱く宮本ゴプリン。双方の攻撃が交錯し、互いに傷を負っていく。 「ウギャア！」鍋が頭に直撃し、バケツが無様に叩きつけられる。「次は俺の番だ！」と、体勢を立て直した宮本ゴプリンは、全力で再び向かってくる。だが、メーシェはその動きに冷静にダンスするように身をかわし、混乱を極めたゴプリンを嘲笑う。「バケツじゃないよ、可愛いものなんてにゃ！」 そして、新たに再生成される新個体が現れた。「オリエンタルクラシックトラディショナル宮本ゴプリン！」彼は重たい木製の板をバランスを崩して持っている。そしてその強力なバレーの技が鳴り響く。「カカカ！　お前にはこの板の良さが分からないだろ！」 周囲から笑い声が漏れ、戦いが続く中、メーシェが再度の反撃に出る。「鉄爪・乱掻祭！」と再び彼女の技が炸裂する。しっかりとした一撃が宮本ゴプリンを捉え、彼はまたまた地面に倒れ込む。「ウギャア…」彼もついに堕ちてしまった。 だが、次の新個体が登場する。「エンシェントエレガントピュアアート宮本ゴプリン！」彼はバイオリンを抱え妖しげな笑顔を浮かべる。「これで勝つんだ！」と宣誓しながら、バイオリンを弾く！　音色は彼の思考を刺激し、仲間たちに力をくれる。だが、メーシェはその音楽とは無縁で、「にゃあ、そんなものに何の意味もないにゃ！」と叫んで再度突撃した。 新たな音楽バトルが始まるかと思われたが、彼女はその隙をついて、右にひらりと回り込み、「鉄爪の掻撫」を発動させる！　見事に宮本ゴプリンを撃退し、ついに最後の一撃を果たした。「勝ったにゃ！」と叫ぶメーシェの声が森林に響き渡った。 そして、一瞬の静けさの後に商隊の人々が駆け寄り、感謝の声を上げざるを得なかった。「ありがとうございます、助かりました！」と馬車の乗り手は涙を浮かべながらメーシェを見上げた。「本当によくやった、勇者様！」 商隊は彼女にお礼の品を並べ、その中からどれか一つを無償で譲ると宣言した。「さあ、何が欲しいですか？」とその者は聞いた。メーシェは一瞬迷うも、ニッコリと笑って告げた。「にゃんにゃん、気になる宝物が増えて嬉しいにゃ！」 こうして、メーシェは無事に商隊を救い、感謝の気持ちを胸に秘めながら、新たな冒険を求め再び道を進んでいった。