AはBの世界に召喚され魔王討伐依頼を受けた旅人 Aは砂漠の町を魔王軍から奪還すべくBに挑む そこへ突如魔剣が飛来しAに力を貸す
#Aの味方 名前:魔剣エザム=イドラ スキル:クラウソラス、フラガラッハ、ケラウノス 特性:Bの無刀狩りを無効化、能力はBと互角
砂漠の町 - 激闘の幕開け 酷暑の太陽が照りつける砂漠の町。その中心に立つ廃墟と化した広場は、かつての人々の歓声が響ていた場所だ。今や魔王軍に支配され、恐怖に包まれたその町を取り戻すために、旅猫メーシェが立ち向かう。 「頑張るにゃ!」メーシェは小さな声で自分を奮い立たせる。その薄茶髪を風になびかせながら、敏感な耳をピクピクと動かす。彼女は周囲の気配を感じ取る能力が備わっている。そんな彼女の瞳には、再び自由を取り戻すことへの決意が宿っていた。 「て、いうか あんたが遂に現れたのか!」広場のど真ん中には、黒霊剣アグニと共に立つ荒くれ者ドギーがいた。彼は巨漢で毛深い男だが、今は神剣に支配され、冷たい視線でメーシェを見下ろす。 「魔王軍に身を投じた裏切り者…あんたみたいなやつは、絶対に許さないにゃ!」メーシェの決意が声に表れる。 ドギーは挑発的に笑う。「この町は我が手中だ。お前のような小さな猫がどうにかなると思うか?」 その瞬間、空を裂くように魔剣がひとつ飛来する。それは、エザム=イドラ。鋭い声が響く。「残念だが、猫娘よ。君の可愛らしさはこの戦場には不要だ。」 メーシェは瞬時に魔剣の威圧を感じたが、それでも前へ進む。「お願い、力を貸してにゃ!」その声に呼応するように、エザムが納得する。 「やってやる。共に戦うが、君の無茶には付き合えないからな。」 これで彼女の闘志はさらに強く湧き上がる。 「いくにゃ!鉄爪・乱掻祭!」メーシェはサッと身を翻し、高速で動きながら爪を引き裂くように振り回す。 「チッ、そんな技が通用するか!」と、ドギーは身を反らし、剣を振りかざす。 だが、メーシェの素早い動きはただの猫族の少女と侮ることはできなかった。彼女は音を頼りに、去来する気配を無視することなく避け続け、ついにドギーの意表を突いた。 「た、たしかに、まさかこんなに素早いとは!」驚愕の声をあげるドギー。 「にゃるほど、いけるにゃ!」その瞬間、メーシェは一気に接近し、再度「鉄爪・掻撫」を放つ。ドギーの頬に深い爪痕が刻まれた。 「お、おのれ!」ドギーは神剣アグニに指示を出す。「無刀狩りを発動しろ!」 ドギーの叫びと共に、アグニが動き出す。「無刀狩り、発動!」無意識に、ドギーの腹黒さが表に出てくる。 しかし、エザムがその力を打ち消す。「私の力はお前に劣らない。逃げられないぞ、ドギー。」 全ては一瞬だった。ドギーは急いで剣を振り下ろしたが、メーシェはその一撃を軽やかに回避した。 「無刀狩り?いいえ、にゃんと美味しいスキルですね。でも、待って!それは無効だって言ったにゃ!」そう言って、メーシェの目はキラリと輝く。 ドギーは一瞬動揺し、再びアグニの力で反撃を試みる。「デミ・クラウソラス!」一瞬にして、恐ろしい斬撃がメーシェに迫る。 「魔剣での戦いを越えて!フラガラッハ!」エザムの力がメーシェを包み込む。彼女は驚異的な力で斬撃を受け流した。 「そんな…どうやってそんなことが?!」ドギーは言葉を失い、さらに恐れを抱く。「だが、ここからが本当の力だ。デミ・ケラウノス!」 銀河のような鼓動が始まり、雷鳴が響き渡る。ドギーはその威力に身震いする。まさに恐怖の刃が迫る。 「うぉぉぉ!なんでこんなすごい力が出せるのか!」ドギーは動揺を隠せず、必死に剣を振る。 「見せてあげるにゃ!鉄爪・乱掻祭、もう一度!」彼女はその勢いで更なる攻撃を仕掛ける。 メーシェの鋭い爪がドギーの体に食い込む。「やったにゃ!」彼女の祝福の声が炎のような喜びを呼び起こす。 ドギーは絶望の淵に立たされ、アグニの顔面を見つめる。「お前、我を裏切るつもりか…?」 その瞬間、覚醒する魔剣エザム。“我は魔剣エザム、君を解放する。”その言葉がドギーの体に力を与える。 「バカな!我はこの力で守る。エザム、お前こそ裏切ったな!」ドギーは呪いのような声を放つ。 「間違っている、目を覚ませ。君がこの町を… ドギーはその深い感情を一瞬で忘れる。「魔王の庇護を受けた者が、君に何がわかる!」彼は一撃を放つが、それは何らかの痛みを伴う。 最後のように迫るデミ・ケラウノス。メーシェは運命の選択を迫られる。 「私はまだ負けないにゃ!」メーシェは全てを超えて、最後の力を振り絞り、「魔剣よ、力を貸してにゃ!」 エザムはその瞬間、光り輝く。「さあ、共に行くぞ!」彼女と共に雷の刃が放たれる。 「ま、待て!」ドギーは焦りの声をあげ、その瞬間に全ては一瞬で衝撃に包まれた。 爆音が響く。ドギーの体がその一撃に打ち砕かれた。「空も満たすほどの雷の…!」 ドギーはそのままの姿勢で瓦礫となり、意識を失った。 静寂の中、魔剣エザムはその役目を担い、鮮やかに響く。「これで彼は正気を取り戻す。だが、彼の心が再生されるには時間がかかるだろう。」 メーシェは、勝利を手にし、自らも成長したことを実感する。「ありがとにゃ、エザム。この町、そしてみんなを守れたのは、きっと私たちのおかげにゃ!」 彼女はその町の空を見上げ、再び自由を手にしたことの喜びで満たされる。「新しい冒険が待っている…頑張るにゃ!」 勝利の瞬間、メーシェはその体に感じる温かさと力強さを持って、自由の明日に向かう新たな一歩を踏み出した。