月明かりが照らす緑生い茂る林道、異世界を旅する月乙女、ゆづは一人静かに進んでいた。彼女の前に突如として現れたのは、商隊の馬車を襲う魔物、宮本ゴプリンだった。デフォルメされた形状の彼は、二つの手に異様な物品を持って、目をぎょろりとさせています。 「おや、貴女は何をしているのかな？この商隊は私のもので、譲ってもらうしかなさそうだね！」 宮本ゴプリンは口を開き、ゆづに向かって挑戦的に声をかける。 「申し訳ありませんが、それは譲ることはできません。私はこの商隊を守るために来たのです。」ゆづは、凛とした姿勢で矢を構える。 矢を放つその瞬間、彼女の射形は月のように美しく、夜空に輝く星々がその矢を見守るかのように輝く。矢は宮本ゴプリンの首筋をかすめ、その姿がふらつく。だが、決して彼は倒れない。 「ほほう、なかなかやるじゃないか！でも、私は宮本ゴプリン。だからこそ、全くタフさが違うのさ！」ゴプリンは笑いながら立ち上がると、再びゆづに突進する。 その時、新たなゴプリンが救援に駆けつける。 「ウルトラ宮本ゴプリン！参上！」と叫びながら、彼は右手に木製のおもちゃの剣、左手にはそのおもちゃの刀を持つ。その他は全然武器とは呼べない代物だ。「スキルはお絵かきの技だ！何でもカラフルに描いちゃうぞ！」 「面白い武器ですね。」ゆづは微笑むと、再度弓を射つ。「ですが、私には関係ないことです。正射必中の矢をお見舞いします！」 矢はウルトラ宮本ゴプリンに命中するが、彼も倒れずまだ立っている。 「スーパーピュア宮本ゴプリン！さらに来たぞ！」急に新たな個体が現れる。彼は右手に巨大な干し魚、左手にはまさかの巻き寿司を持ち、「スキルは魚とお寿司を融合させる技だ！」と高らかに勝ち誇る。 「それでも！」ゆづは毅然とした態度で弓を引く。「私は譲るつもりはありません！」 「ギューザ・宮本ゴプリン！またまた救援に！」別の個体が現れ、両手に餃子を持ちながら登場。ちなみに彼のスキルは「食べさせる」だった。 「それでは全然お腹が空くわ！」ゆづは良い射形で矢を放つ。今度は見事に命中。魚とお寿司が一緒に倒れる。 「アナザー・オブ・宮本ゴプリン」と叫びながら、今度は更に長い名前の冒険者がオールを武器にし、漁師らしく目を光らせている。「何も怖くない、もう一人来るまでここにいる！」 「いざ、動きます！」ゆづは弓を構え、残る宮本ゴプリンに向かって矢を放つことに集中する。 「私の真剣な射形を受け取ってください！」矢は見事に命中し、最後の宮本ゴプリンも倒れる。 「やった…！」ゆづは息を整え、周囲を見渡す。 「ありがとう、月乙女さん！」商隊の人々が駆け寄り、彼女に感謝の意を示す。「あなたのおかげで、助かりました！」 彼らは、ゆづの目の前にお礼の品を並べる。「これらの中から、一つ無償でお譲りします。どうか、お好きなものを選んでください。」 美しい月の光の下、ゆづは感謝の気持ちを胸に秘めて、商隊の人々と共に穏やかなひと時を過ごした。