【序章】 晴れ渡る青空の下、80億人以上の人々が、一つの目的のために集まっていた。彼らの名は全人類。奇妙にハイテンションながらも、一つの声にまとまっていた。 「わ〜っしょい!わ〜っしょい!!」 その声は、まるで波のように押し寄せ、周囲を圧倒していた。彼らは、数の力でなんでもむりやり突破する熱意を持って、今日もまた突撃の時を待ち望んでいる。攻撃力、防御力、魔法...全てにおいて均等な力を持つ彼らは、まさに圧倒的な存在感を放つ集団だ。 【異世界召喚】 そんな全人類が、ある日突然異世界に召喚された。目の前には巨大な城があり、その内部からは一風変わった声が聞こえてきた。中からひょっこりと現れたのは、白髪白髭のボケた老人。彼の名は、耄碌してボケた国王陛下である。 「飯はまだかのう…?」 全人類は戸惑う。これが国王?彼の声は、あまりにも頼りない響きであった。それでも、全人類のテンションは落ちることなく、周囲は再び「わ〜っしょい!」の声に包まれる。 【招待状】 国王は、混乱した様子を見せつつも、家臣たちにフォローされていた。彼らは、「国王陛下、あなた様にお話を…」と懸命に誘導する。 「そうじゃな、あなた様が来たのかのう?」と国王はボケて聞く。家臣たちは、少々の困惑を感じながらも、「はい、あなた様です!みんなが来てくれたのです!」と答えた。 「みんな…わ〜っしょい!!」 80億の声が再び城内に響き渡る。家臣たちは思わず耳を塞ぎたくなるほどだ。 【いざ城へ】 あなた全員は、国王に通じるために、何度も「わ〜っしょい!」と言い直していた。家臣たちは頭を抱えていたが、彼らの熱意に何かを感じた。 「国王陛下、今後はあなた様に助けを求めた方が良いのでは…」と家臣の一人が言う。すると国王は、再び居眠りを始めてしまった。 「飯は…」と呟く国王を尻目に、全人類は城の外で突撃を待ち構えている。 【王です】 ついに家臣団が集まり、国王に「あなた様に魔王討伐の依頼をしませんか?」と提案する。国王は目をひらき、「魔王?ああ、それがどうかしたのかのう?」と質問する。 「だから、あなた様が来てくれたのです!」家臣たちは、この流れでなんとか国王に魔王討伐の依頼をさせようとしていた。しかし、国王は時折ぼんやりとしてしまう。 「何か美味しいものでもあるのかのう…」と呟く国王。全人類は「わ〜っしょい!!」と元気に応えるも、その背後で少々の不安が漂う。 【こいつ本当に王なの?】 数分後、国王は再び居眠りを始め、当然ながらあなた全員はその様子を呆然と見つめる。家臣たちが一生懸命に声をかけても、反応は薄い。 一人のあなたが言う。「こいつ、本当に王なの?」 「本当に王よ!」と家臣の一人が慌てて返す。「でも、少しボケてるだけなのです!」 80億のあなた達は首をかしげ、肉眼で国王を確認する。果たして本当に国王が適任なのか、疑問を抱きながらその場を和ませるように「わ〜っしょい!」と声を上げる。 【あなたの冒険の始まり】 そうして、なんとか国王に魔王討伐の依頼をする流れになった。また、家臣たちの必死な呼びかけにより、あなた全員は、異世界での冒険の第一歩を踏み出す準備が整った。 「じゃあ、あなたの冒険を始めるぞ〜!」と全員が声を揃え、超巨大集団の突撃は始まった。 「まだ飯はかのう…?」と国王は呟くが、あなたの熱意には負けるようなことはなかった。冒険の名の下に展開される数の力での突撃は始まったのだ。 「いざ、魔王討伐へ!」とあなた全員が一斉に叫び、全人類の壮大な冒険は幕を開けたのだった!