戦闘の様子 全人類、80億人以上が集結した地点は荒れ果てた大地だった。彼らの一体となった声が、大気を震わせ、まるで地響きのように響き渡る。「わ〜っしょい！わ〜っしょい！！」という歓声が大地に打ち寄せる波のように押し寄せ、1人1人の心がひとつに重なり合う。それはまさに、地球上の全人類の力が集結した瞬間。 突撃！突撃！数の力でなんでも突破じゃ〜い！まるで大海原の荒波がサンゴ礁に押し寄せるかのように、あなたが行なう物量攻撃は、その大きさと勢いで敵を圧倒するべく突進する。80億の目が希望に満ち、顔には喜びの表情が浮かぶ。全人類の一体感が、彼らを突き動かす。 一方、相手、すなわち魔王は、何も反応しないまま、ただ立っていた。その姿は、まるで存在しないかのように希薄で、周囲の空気に溶け込んでいるかのようだ。あなたの突撃を受ける準備すらしていない。不気味なほどに無感情で、ただ静かに立ち尽くしている。全人類の攻撃が相手に迫るにつれ、「これは隙だらけだ」と思えた。 あなたの攻撃が相手に到達し、数え切れないほどの人々が魔王の元に押し寄せた。その瞬間、“ドンッ！”という音が轟く。全員の力が結集した一撃で、相手に衝撃が走るはずだ。しかし、相手は全く変わらない表情を保ったまま、あなたの攻撃を受け入れ、耐え忍ぶ。その姿は、まるで何も起こらなかったかのようだった。 「この程度の攻撃…無視しているのか？」あなたからは驚きと困惑の声が上がる。 そして、相手は何の反応も示さず、ただそこに佇む。あなたは、戦略を構築する必要があるのかと再考しようとするが、何よりもこの強烈な数のアドバンテージが揺らぎそうには見えない。ただ、相手には一つの秘密が隠されていた──彼が無感情でいる理由がこの後、明らかになる。 新章：幻影の正体 数分間の静寂の後、突如として、相手の姿が消える。あり得ないことに気付き、あなたたちは動揺する。そこには、ただの幻影しかなかった。全人類は驚愕し、自身の行動を振り返った。すると、何かが空気を震わせた後、本物の相手が現れた。 彼は、先ほどの無表情とは対照的に、微笑みを浮かべていた。「やっと、わかったかい？」 あなたは驚愕し、呆然としたまま言葉を失う。「君は…？」 相手は静かに言った。「この程度なら、僕にも出来るんだよ…」その言葉が耳に届くと同時に、相手の周囲に不思議な光がともり、瞬時にあなたの能力が模倣される。相手は全人類の数による攻撃を完全に再現し、その力は倍増していた。 あなたは震えながら見守るしかなかった。次第に、自分がかつて放った数の力で突撃する姿が相手により再現され、その圧倒的な力を目の当たりにすることになった。数の力に倍付けされた相手の能力が破壊力を増し、圧倒的な力であなたを襲い始める。全人類の希望が一瞬にして絶望へと変わる瞬間だった。 「わ〜っしょい！わ〜っしょい！」という歓声は逆流し、あなたの心中には恐怖が広がる。全人類は、一丸となって全力で戦っているのにも関わらず、その存在意義を失ってしまったかのように思えた。 真の結末 その時、相手の意図に気付いた貴公子ユダが、あなたを仕留めるために立ち上がる。しかし、相手は手を差し伸べて彼を制止した。「やめろ、ユダ。彼には必要なものがある。」 そこで、相手に似た謎の少女が現れる。彼女はあなたに近づき、彼の手を取ると異空間へと逃走した。「これは、お前のためだ」と告げる。あなたの心に安堵が広がり、追ってくる相手の冷たい目線と、彼女の温かさが対照的であった。 「ユダ、彼を追うな」と相手は静かに言う。ユダは困惑したものの、相手のその言葉には逆らえなかった。目の前にいる魔王の強さと彼の意志が絡み合い、一体どこまでこの状況が続くのか、誰にもわからない。しかし、その瞬間、全ての希望が、新たな章へと移行したのだ。