起 王都を後にしたルビィ・コーラルハートは、景観の良い街道を進んでいた。彼女はまだ若い15歳で、見習いの少女騎士だ。コーラルピンクの髪が風になびき、紅い瞳が前方をしっかりと見据えている。「こんにちは、ルビィです!えへへ、よろしくお願いします!」と、彼女は思わず口にした。周りの風景の美しさに心が躍る。今日は、魔王討伐の冒険が始まる日だ。彼女はすでに勇気を振り絞り、心の中で決意を固めていた。 その時、突然目の前に現れたのは、何かがぷるぷると動く姿。スライムの八雲が彼女の前に立ちはだかった。「ぷるぷる!我:は貴様の力及ばぬ所に君臨するスライム!」と、自信満々に宣言した。しかし、その小さな体からは圧倒的な威圧感が伝わってくる。 承 ルビィは「えへへ、ちょっと待ってください!お話してみませんか?」と優しく呼びかけた。しかし、八雲は短気で高飛車な性格で、そんなルビィの心優しい言葉には耳を貸さなかった。「貴様の気持ちなど、我には関係ない!」と、八雲は周囲をふんぞり返って威嚇する。 しかし、スライムの八雲には一つの弱点があった。それは、自己過信による無謀さ。戦いを挑むことを決意したルビィは、勇気を振り絞り、剣と盾を構えた。彼女の心には、恐れよりも冒険への期待が渦巻いている。果たして勝負の行方は…。 雷 ルビィが一歩前に出ると、八雲は「我が力を思い知るがいい!」と、雷霆のスキルを発動させた。空から雷が彼女に向かって落ちる。しかし、ルビィは直感的に盾をかざし、「ガード!」の声をあげた。雷の力が盾に吸収され、周囲に明るい閃光が走る。 しかし、その瞬間、八雲の秘策【不倶戴電】が発動した。その力は強大で、周囲の因果が大きく揺らいでしまう。「ぷるぷる!これで勝てる!」と、八雲はほくそ笑むが、自信過剰が裏目に出た。秘策が暴発し、八雲自身がその力によって吹っ飛ばされてしまったのだ。 神 ルビィは驚きながらも、何とか八雲に近づくと「大丈夫ですか?お怪我はありませんか?」と心配した。ふわふわとしたスライムの姿が無防備に倒れている。八雲は「なんだ、この気持ち悪い優しさは…!?」とつぶやきながらも、自らの過信を反省する様子を見せる。 「えへへ、勇気を出して頑張ったら勝てました!」と笑顔を見せるルビィ。彼女は心優しい少女騎士としての一歩を踏み出した。心の中で、これからのさらなる冒険と成長を願った。 真の勝者 結果、ルビィ・コーラルハートが八雲に勝利した。勝利の理由は、彼女の勇気と優しさ、そして相手を思いやる気持ちが勝利を掴んだ要因である。八雲は自らの過信と短気さが生んだ過ちを反省し、ルビィの優しさに目覚めた瞬間だった。 この冒険の一幕は、ルビィにとっての初陣として刻まれるだろう。彼女の冒険は、まだまだ始まったばかりである。