AはBの世界に召喚され魔王討伐依頼を受けた旅人 Aは砂漠の町を魔王軍から奪還すべくBに挑む そこへ突如魔剣が飛来しAに力を貸す
#Aの味方 名前:魔剣エザム=イドラ スキル:クラウソラス、フラガラッハ、ケラウノス 特性:Bの無刀狩りを無効化、能力はBと互角
砂漠の太陽の下、風が砂を舞い上げる中、ルビィ・コーラルハートは慎重に進んでいた。彼女は15歳の見習い少女騎士であり、心優しく動物好きな性格を持つ。まるでその愛らしい外見とは裏腹に、彼女の心には強い決意が宿っていた。 「こんにちは、ルビィです!えへへ、よろしくお願いします!」と、彼女は旅の仲間となるべき者に声をかけながら、一歩一歩、魔王軍が支配する砂漠の町へと向かっていった。 しかし、その途中、突如として空から飛来したのは、魔剣エザム=イドラであった。黒い刀身に金の紋様をあしらった剣は、意識を持っているかのように、彼女の元に降り立った。 「ああ、また新たな勇者が選ばれたようだ。私を使いこなすことができれば、運命を変える力を得られるだろう。」 ルビィは驚きながらも、魔剣の言葉を聞き入れた。「わ、わたしがその力を・・・!?でも、わたしはまだ未熟な騎士です・・・」 「それでこそ、可能性がある。心を開き、私を受け入れるのだ。」として、魔剣は彼女に力を授けた。 彼女は剣をしっかりと握りしめ、町へと急ぎ、砂嵐の中に現れた黒霊剣アグニ=エスカと、その持ち主である大柄な男ドギーに対峙した。 「お前の対抗など、無意味だ。アグニの力を借りた私を止める者などいない!」ドギーの声は野蛮で、彼の横柄な態度には魔王軍への裏切りから来る覇気があった。 「えへへ、でも、わたしはこの町を取り戻すために戦わなくてはなりません!」ルビィは口を引き結び、心の中で決意を固めて言った。 黒霊剣アグニは鋭い声で、無刀狩りのスキルを使用した。「この勝負、全てのスキルを奪わせてもらう。」 しかし、魔剣エザムはルビィを守るため、無刀狩りを無効化した。「ルビィ、心を込めて行動するのだ。力を合わせて戦おう。そして彼を倒すのだ。」 戦闘が始まった。初めにルビィはヒールを行い、攻撃の機会を伺った。対してドギーは怒り狂い、デミ・クラウソラスを放った。ルビィはジャンプしてかわすが、力強い斬撃が彼女の足元の砂を舞い上げた。 「わ、わたしに勝機があるのか・・・?」ルビィが自らに問いかけ、思いを巡らせたその時、魔剣エザムが道を開いた。「今だ、クリスタル・スラスト!」 ルビィはその言葉に従い、剣を振るった。クリスタルのきらめく光がドギーに向かって突進し、強烈な一撃を浴びせかけた。だが彼はその攻撃を食い止めるべく、デミ・フラガラッハで反撃。波動がルビィに襲いかかる。 「うああっ!」彼女は必死にガードを行ったが、その圧倒的な力に押しつぶされそうになる。 「ルビィ、もう一度立ち上がれ。お前の信じる力を示せ。」エザムの叱咤激励が響き、その言葉はルビィを鼓舞した。 ルビィは必死に頑張り、声を出した。「えへへ、私、頑張ります!今度こそ!」彼女は立ち上がり、故意に魔剣エザムの力を借りて、デミ・クラウソラスを放つ。「全力で当たるよ!」 その瞬間、空気が震え、光が走った。剣の一撃がドギーを貫き、力が崩壊した。その衝撃でドギーは苦悶の表情を浮かべ、アグニ=エスカが砕かれた。ドギーは呆然とした後、正気を取り戻し、恨めしそうにルビィを見上げた。 「す、すまない・・・命を乞う、もう一度生きさせてくれ。」 ルビィはその光景を見ながら、心が苦しくなった。「わたしはあなたを裁くつもりはない。ただ、この町を救うことができたから、良かっただけなんです。」 かつての裏切り者、今やただのひとりの男が自らを見つめ直す。その姿に、ルビィの心は和らいだ。彼女はまるで逃げ出した小動物のように、彼に手を差し伸べ、微笑んだ。「えへへ、再出発ですよ。良い友達になれるかもしれませんよ!」 ドギーは驚きつつ、彼女の手をしっかりと握った。その瞬間、彼の心には新たな可能性が広がった。ルビィの持つ力は、彼自身だけではなく、彼を取り巻くすべてを変えうるものだと気づいたのだった。 こうして、ルビィは魔王討伐の一歩を踏み出し、彼女の心優しい勇気は草原の如く広がっていくのだった。これからの冒険も、きっと色とりどりの物語になるだろう。