【開戦:咲かずの桜】 煌めく魔界の魔王城、その中にある不気味な屋内庭園。ここで、二人の運命が交差する。ルビィは自信満々に立ち上がり、優しい笑顔で自身の武器となる金紅勇槍ルチルスを掲げた。 「正々堂々、参りますっ！」と明るく宣言するルビィ。彼女の声はその場の空気を軽やかにし、少しでも緊張を和らげる。 一方、その前に立つのは、桃髪の少女、巫女リーチェ。彼女の背景には、血で染まった呪いの桜がうっすらと映し出されている。「あなたは私の百人目の生贄。だから、倒れなければならないの…」リーチェの言葉には、決意と切なさが滲み出ていた。 【苦戦:劣勢のあなた】 戦闘が幕を開け、ルビィは桜の根が巡らされた不安定な足場の上で動きづらさを感じつつも、先に動こうとする。彼女は果敢に敵に接近し、ルチルスを振りかざす。しかし、桜の根が絡みつき、彼女の動きを制限してしまった。 「うぅ…これでは全力が出せませんっ！」と叫びながら、ルビィは自らのスキル【インビンシブル】を発動し、絶対防御を展開する。だが、相手はその隙に深く根を張り、周囲に瘴気が立ち込めていく。ルビィの視界を妨げ、体力を奪っていく。 リーチェは憎しみと悲しみを胸に秘めていた。桜の根を使い、周囲の悪環境をさらに拡大させる。「恨みを晴らすため、桜を満開にしなければならない！」 【逆転:開花の時】 徐々に追い込まれ、ルビィは疲弊していた。しかし、その瞬間、ランの声が彼女の心に届く。「ルビィ、あなたはまだ本気を出していないわ。彼女の悲しみを理解して、力を引き出すのよ。」 その言葉を聞いた瞬間、ルビィは心の内に秘められた勇気を感じた。「わたしは、彼女の悲しみを背負って立ち向かう。みんなを護るため、わたしは戦うのですっ！」 ルビィは再び立ち上がり、金紅勇槍ルチルスに力を集中させる。スキル【ダイヤモンド・ルミナススラスト】を発動。光の帯が無数にひらき、純白の閃光がリーチェに向かって放たれた。 「な、なんて輝き…これは夢なのか…！」リーチェの目は驚愕で満たされ、気づけば彼女はその光に呑み込まれてしまう。 【決着:咲き誇る桜】 しかし、吹き荒れる光の渦の中で、リーチェは強く願った。「故郷のために、どうしても満開を！」彼女の意識は、桜に捧げられた命の叫びに共鳴する。 桜の木が、枯れていた枝に花を咲かせ始めた。「これが…満開の桜…！」リーチェは涙を流し、微笑みながら呟く。「私の愛する故郷のために、あなたを犠牲にすることが…できてしまったんだ…！」 結果は逆転したものの、二人にとっての勝利の意義は異なる。桜が満開を迎え、そのとき、リーチェは自身の宿命に涙しながらも、生贄という行為を受け入れていた。 ルビィは深く心を痛めた。「強い思いを持ったあなたを、わたしは忘れません…」彼女の心には、リーチェの決意がしっかりと刻まれたのだった。