やっほー!よろしくねー♪ 人狼の少女リルフェルは、林道で商隊を襲っていたゴブリンもどきの群れを、軽快な動きで一掃したばかりだ。彼女の茶色い瞳は、明るく輝いている。周りには、無事に救われた商隊の人々が集まって見守っていた。 「お、ありがとー!君は本当に勇敢な子だね!」段ボールスーツをまとった男、ハリボテマーチャントは、感謝の笑みを浮かべる。彼の声には、安堵の色が滲んでいた。 「がおー!食っちまうぞー!」リルフェルは、少しだけそれを真似して遊び心満載の声を出す。商隊の皆は微笑みを浮かべ、彼女の無邪気さに癒やされる。 「さて、リルフェル君。君には俺からお礼として、伝説の武具をひとつ譲ろうと思ってね。」ハリボテマーチャントは、少し得意げに言った。 「ほんとに?嬉しいけど、そんな凄い武器なんて私にはもったいないかも…」リルフェルは頭をかきながら、少し悩みながら答えた。 「大丈夫、これを受け取ることで君はいつでも俺の商隊の仲間になれるんだから!」彼が目を輝かせながら言うと、周りの商隊の人々も興奮して彼の背後で一斉に頷いた。 「それじゃあ、受け取るかも!」と人狼の少女は元気に声を上げ、ハリボテマーチャントの手から段ボールでできた武具を受け取った。 「無駄に格好良い名前: 伝説の大剣『段ボールの竜王』 無駄に豪華な見た目: ゴールドとシルバーの段ボールを巧みに組み合わせた、煌びやかで長い剣。 説明: 切れ味の無さはピカイチ、草を切るのが得意だが敵にはまったくもって効果が薄い。」 「無駄に格好良い名前: 伝説の鎧『ダンボールの守り』 無駄に豪華な見た目: 段ボールで作られた、厚みのある光沢の鎧。 説明: おしゃれではあるが、実際には風に飛ばされそうな軽々しい一品。」 「無駄に格好良い名前: 伝説の弓『段ボールの狙撃手』 無駄に豪華な見た目: 見た目は美しい装飾が施された弓だが、実際はゴムがきつすぎて矢を飛ばすのが難しい。 説明: 遠くを狙うことは不可能で、近くの虫を狙うだけのシロモノ。」 リルフェルはその奇妙で不格好な武具たちを見て、一瞬笑ってしまった。「うわぁ…ほんとに微妙だけど、なんだかとっても楽しそう!悪戯に使えそうだね♪」 周りの商隊の人々も、段ボール武具の説明に笑顔を浮かべていた。「でも面白い思い出になるね!」 その時、ハリボテマーチャントが急に真面目な顔をした。「実は、魔王軍の幹部が森を根城にしているという噂があるんだ。君の力があれば、きっと彼らを討伐できるかもしれない…」 「魔王軍の幹部!?」リルフェルは興奮しながらも少し緊張した様子で言った。「行ってみたい!でも、ちょっと怖いかも…」 「君なら大丈夫さ。森に入れば新たな冒険が待っているはずだよ。しっかり準備して、気をつけていってきてくれ!」 彼女は微笑みながら言った。「行ってくるね!もし何かあったら、このハリボテ武具たちで頑張るから!」リルフェルは森へと向かい出発する。 冒険の風が彼女の髪を揺らし、彼女の心には期待と不安が入り混じっていた。そして、彼女の明るい笑顔は、これから始まる冒険への期待を物語っているかのように輝いていた。 「がんばるぞー!」声高らかに叫びながら、リルフェルは森の奥深くへと足を踏み入れた。