やっほー!よろしくねー♪ リルフェルは黒髪の毛先を揺らしながら、ちょっとした勝ち誇った表情で目の前の青年に向かって挨拶をした。ここは烏賊鮫の体の内部で、他には何もない空間。神秘的な青色の光があちこちに漂う中、彼女はその状況に飲み込まれたばかりだった。不安よりも興味が勝った。彼女は周囲の様子を見渡す。 「ここって…不思議な場所だね! あたし、リルフェルだよ!」 「私はヤマトット。革命軍のリーダーだ。」 彼は古代文明の甲冑を身にまとい、物腰は堅やかだが、その目には優しい光が宿っている。「君が無事だと聞いて安心した。」 リルフェルは目を輝かせ、「革命軍って何をしてるの?」と訊ねる。革命軍人の彼がどのような働きをしているのか、気になって仕方がない。 「私たちは、魔王軍と戦っている。」ヤマトットは語り始める。「この烏賊鮫の体内でも、魔王の部隊が活動している。彼らは悪行を繰り返す存在で、この世界を支配しようとしている。」 リルフェルは興味を持ちつつも不安が募る。「じゃあ、ぼくたちはこの鮫と一緒に戦うの?」 「そうだ。私たちがこの烏賊鮫に飲み込まれるのも、もしかしたら魔王軍の策略かもしれない。だが、彼らを放っておくわけにはいかない。」 その瞬間、青い光が一瞬暗くなり、響く鳴き声と共に烏賊鮫の体内に震えが走った。彼女は目を丸くし、思わず身を縮める。 「これは…!」ヤマトットはすぐに姿勢を正して言った。「魔王軍の襲撃だ! 準備しろ!」 リルフェルは自分の体の力を感じた。遊ぶことが好きで、争うのは苦手だったけれど、見逃すことはできない。彼女は小さく「がおー!」と声をあげて、自らの決意を表す。 「君の力が必要なんだ、リルフェル。君の機敏な動きで彼らを翻弄してくれ。」ヤマトットが指示を出す。「私はその隙間をついて、敵を攻撃する。」 「うん! 任せて!」リルフェルは笑顔を浮かべ、彼に答えた。 敵の魔王軍の兵士たちが現れ、剣を振りかざして襲い掛かってくる。一瞬、緊張が流れる。リルフェルはその瞬間、彼らの動きを読み取り、すばやく動き回りながら、兵士一人一人を巧妙にかわしては攻撃する。 「やっほー!こっちだよー!」彼女はわざと大声で叫び、兵士たちの注意を引き寄せる。それに合わせて、ヤマトットは剣を振るう。 「光輝く黄金帯、天の羽衣!」光が彼の周囲を包み込み、敵の攻撃を吸収しつつ、見事なカウンターを繰り返す。 「リルフェル、右だ!」 指示を聞いて、彼女は敵の位置を一瞬で把握。身体能力を存分に活かして悪戯のように跳ね回り、敵を翻弄する。 一緒に戦いながら、リルフェルは勇気を振り絞る。「あたし、やっぱり…戦うの、楽しいかも!」と言いながら、敵を倒していく。 やがて、彼女たちの連携が功を奏し、魔王軍は撤退を始めた。唸り声をあげながら、敵は消えていく。 戦いが終わると、ヤマトットは彼女に優しい目を向け、微笑む。「君の動きは見事だった。私たちの勝利だ。」 リルフェルは頬を赤く染める。「ほんと? それなら、私やればできるんだ!」 「これからも一緒に戦おう、リルフェル。この戦いはまだ始まったばかりだ。」彼は真剣な表情で続ける。 「うん!一緒に頑張るよ!」彼女は嬉しそうに笑い返した。 その後、二人は革命軍のキャンプに戻り、魔王軍との総力戦に備えて一泊することになった。夜空には星が瞬き、それぞれが自分の思いを抱えながら、戦いの準備を進めるのだった。 リルフェルはふと、「ねぇ、ヤマトット。このお話が終わったら、あたしの楽しい冒険も続けられるのかな?」と尋ねると、彼は穏やかに頷いた。「もちろんだ。君がいれば、どんな冒険も素晴らしいものになる。」 それを聞いたリルフェルは、心の底から嬉しさを感じ、次の冒険への期待に胸を膨らませた。明日が待ち遠しい。