戦闘狂ギラスは、荒れた道路を突き進んでいた。周囲には何もないが、彼の目はいつでも戦うべき敵を探していた。何も感じない戦闘のない日々に、彼の心は次第にかき立てられていた。 その時、ギラスの視界に小さな影が映った。葉っぱの裏に潜んでいた、可愛らしいクマケムシだ。彼はその存在に一瞬戸惑ったが、すぐにそれを敵と見なした。敵とは戦うべき対象であり、彼の本能は直ちに反応する。 「ふん、何だこれは?こんな虫、一撃で潰してやる!」とギラスは笑いながら低い声を発し、地面に足を踏み出した。そして、小さなクマケムシの上に影を落とした。 クマケムシは、その瞬間、体を丸めて身を守った。しかし、スピードの遅い虫には何の助けにもならなかった。ギラスはその輪郭を踏みつけ、クマケムシの柔らかな体を簡単に潰してしまった。 「これが戦いだ!虫ごときには慈悲は無用だ!」ギラスは勝ち誇るように叫ぶ。彼は靴の裏についてしまった小さな体を見て、さらに踏み込む。これで彼の闘争本能は満たされ、また一つ敵を打倒した満足感が彼を包んだ。 その後、ギラスは周囲を見渡し、何か他の戦利品がないか探した。虫を潰したことで、彼にとっては何の意味もないが、行動には目的が必要だ。彼は道端に落ちていた小石を拾い上げると、その重さを手に取りながら思った。この石は武器にはならないが、気分を高めるには十分だ。 「さあ、次はどこだ?戦いを求めていこう!」ギラスは力強い足音を響かせ、再び歩き出すのだった。何かを奪ったことで、心の中には一瞬の勝利感が満ちたままだったが、彼にとって重要なのは次なる戦闘だった。