星間の空を舞台にした戦闘が始まる。地球圏星間防衛共同体パックス・ソーラが誇る量産型モビルスーツ『ザザ』に搭乗するヴェノ・マークスマン少尉は、鼻をつまむように毒舌を吐きながら、目の前にいる相手を見据えた。 「嫌いな軍人に何をするつもりか。俺はすぐに帰るけどな。」 彼の操作するザザは高い機動性と耐久性を誇る一方、相手はその名も『BLAST』という人型戦闘機体に搭乗する青年、選ばれしニア・ホールド。彼は戦いを楽しむことを信条とし、戦闘のたびにその類稀なる才能を見せつけてくる。 「ふん、軍人は嫌いだ。でも、お前は特別だ。開戦だ。」 一瞬の静寂の後、二台の機体が同時に動き始める。最初の一撃が放たれる。ヴェノが放ったビームライフルの弾丸が闇を切り裂き、ニアは驚異的な反射速度でそれを避ける。その上、彼のBLASTは空中で優雅に舞うように動き、反撃として光弾を連射する。 「これが……最初の一手か。」 ザザは怯むことなく、即座に防御を固める。ミサイルジャマーが起動し、ニアの攻撃を制限しつつも、運の巡り合わせにより光弾の一つが命中してしまう。装甲が劣化し、ザザが軋む音が響く。 「面白い相手だな。だが、俺は簡単にはやられん。」 ヴェノは慎重な指示でザザを操り、敵の攻撃を冷静に分析し反撃の糸口を探る。彼の皮肉交じりの考えは冷静さを保ち、なぜか余裕に見える。 対照的に、ニアは全身を躍動させて反撃に出る。バリアブルブレードを引き抜き、近接に持ち込み、一気にザザに接近する。しかし、ヴェノは事前に準備した反撃の手を放つ。ビームサーベルを抜き、刃を交差させた。 「これが逆境に強い俺の戦いだ。」 一瞬の静寂、次の瞬間、衝撃の波が二人を襲った。熾烈な攻防が繰り広げられる中、ニアのBLASTはその圧倒的な速さで攻撃を繰り出すが、ザザは機体の汎用性を利用し、地形を利用した反撃を行った。 ついに、一瞬の隙を突かれたニアが攻撃した瞬間、ザザがひらりと身をかわす。今まさに一撃を加える瞬間、ヴェノの心にある敵の動きを見越した直感が響く。攻撃が外れ、気を取り直したニアだが、その反撃はもう間に合わない。 全ての力を込めた一撃がニアのBLASTに見舞い、装甲が大きな音を立てて亀裂を入れる。ニアは機体を制御しきれず、彼の目の前に現れた一筋の光が全てを覆い隠すようだった。 「お前には次がある。帰れ。」 ニアはその一言を聞くと、苦笑いを浮かべながら打撲傷の身体を整え、撤退を決意した。勝利の証がザザの前に立っていた。 ヴェノの慎重さと逆境に強い性格が功を奏し、敵の攻撃を巧みにかわし、反撃に成功したこと。また、ニアが攻撃に出る一瞬の隙を見逃さなかったことで勝利を収めた。 勝ち:あなた