砂漠の町を奪還するため、見習い冒険者セイナは魔王軍に立ち向かう決意を固めた。彼女の緑髪は夕日を受けて輝き、初めて手にした風切りの斧を力強く握りしめる。 「わたし、街の人々を正気に戻すために、がんばるから！」 しかし、彼女の前には黒霊剣アグニ＝エスカを持つドギーが立ちはだかっていた。荒くれ者のドギーは、その巨大な体と無骨な風貌に似合わぬ高潔な剣を手にし、悪意に満ちた笑顔を見せる。 「お前がどれだけ強くても、俺の持ってる剣を前にしては無駄だ。さあ、楽しもうじゃねぇか、見習い。」 セイナはドギーの挑発に気を引き締め、心の中で呪文を唱え、エアスラッシュの準備を始めた。 「エアスラッシュ！風の刃よ、今こそ敵を切り裂け！」 彼女の叫びと共に、無数の風の刃がドギーの方へ向かって飛んでいく。しかし、ドギーはその攻撃を一瞥もしない。持っているアグニ＝エスカをかざすと、まるで彼の意志を受けたかのように、剣が光を帯びて充満した。 「デミ・クラウソラス！」 その瞬間、ドギーは剣を振るい、セイナが放った風の刃を容易に切断してしまう。セイナは驚愕の表情を浮かべ、後ろへと退く。 「何で、こんな…！」 「お前の魔法は、俺の剣には通じねぇよ。もう一発、やってみろ！」 セイナは冷静に戦略を考えるが、ドギーには通用しない。彼女は魔法作成を利用して、別の魔法を即興で生み出す。 「凛風の壁、来い！」 足元に風の壁を展開し、ドギーの攻撃から身を守ろうと試みる。しかし、ドギーは冷笑しながらアグニ＝エスカを振りかざし、彼女に向かって突進する。 「デミ・フラガラッハ！」 その一撃は、風の壁を一刀両断し、セイナの身体を貫く。胸部に強烈な痛みが走り、彼女の膝が地面に着く。彼女の風切りの斧が地面に落ち、音を立てて壊れた。 「これが力の差だ、見習い。お前にはもう終わりだ。」 ドギーはそう言い放ち、剣を振りかざし、彼女にとどめを刺そうと刃を振り下ろす。その瞬間、アグニ＝エスカが異常を示し、剣の表面が変色し始めた。 「な、何だ！？」 ドギーの手が震え、苦悶の表情を浮かべる。彼の意志が剣に蝕まれていく。セイナはその隙に体勢を立て直そうと、足を踏ん張る。 「今、ここで終わってなるものか…！」 セイナは、立ち上がれる力を振り絞る。この瞬間、彼女の目には新たな決意が宿り、戦いの火花を再び心に灯した。 その後、彼女がどうするのか、次の瞬間が明らかになるまで、戦闘は続く。