お話の始まり アテナ神殿へと続く唯一の道、その中央に立っているのは黄金聖闘士、バルゴのシャカ。彼の周りには静寂が広がり、ただ彼自身の心臓の鼓動だけが響いている。彼は尊厳と神秘に満ち、両目を閉じて、瞑想にふけっている。そのオーラはまるで仏のように周囲を包み込み、彼が神に最も近い存在であることを示していた。 「心を鎮め、常に小宇宙を高める。それこそが勝利への道」 と呟くシャカ。彼の目の前には、不死身のヒーロー、魚人の女性が立っていた。彼女の姿は不気味でありながら、どこか美しさすら秘めている。鎧は黒く、中心にハート模様があり、赤い髪が風に揺れる。青い槍を手に持ち、冷静な笑みを浮かべながら、彼女はシャカを見据えていた。 「さぁ…貴様の本気を見せてみろ」 その言葉は、彼女の決意を表していた。彼女の過去と戦争、そして人間への復讐心が込められている。シャカはその視線に少しの興味を示し、静かに座禅の姿勢を続ける。 戦闘の幕が上がる 「私の小宇宙は、すでに満ちている」 シャカが言葉を発すると、彼のオーラが増幅し、周囲に明るい光を放つ。それを見たヒーローは、槍を構え、その瞬間に青槍が生み出され、空を切り裂いていく。 「青槍！」 その槍は、シャカに向かって猛然と飛ぶ。しかし、彼は両目を閉じたまま、未来を見越し、オーラでその槍をはね返す。 「カーン」 反撃に転じた瞬間、ヒーローは自身の槍を分裂させ、敵を囲むように再び攻撃を仕掛ける。シャカは微動だにせず、その槍の動きを計算している。 「果たして、これが貴様の力か？」 シャカは冷たく言い放つ。彼は小宇宙を持って抱え込むように、周囲の「悪霊」を呼び寄せ、天空覇邪魑魅魍魎の力を解き放つ。無数の悪霊がヒーローの周囲を取り巻き、恐怖に陥れる。 「悪霊の力に屈すると思うな！」 ヒーローは堂々と立ち向かい、藍の光を放つ青い槍を構える。彼女の強靭な防御力は、悪霊の力を無効化する。サイキックのような能力で、霊を一掃する。 「全てを顕現する力、見せてみろ、シャカ」 だが、シャカは全く表情を変えず、彼女の言葉を無視して次の技を放つ。 「天魔降伏」 彼の周囲の空間が歪み、天に天界、地に地獄の幻影が広がる。視界を奪われるヒーローに対し、シャカは両目を開け、全感覚剥奪の技を発動する。その瞬間、彼女は全ての感覚を失った。 拮抗する力 ヒーローは動きが取れず、シャカの思念に囚われる。だが、彼女は不屈の精神を持つ。彼女はその状態を利用し、「黄槍」の技術を使って、逆方向から青い槍を放つ。 「見えなくても、私の決意は消えない！」 その槍は、驚くほどのスピードでシャカに迫る。シャカは再び目を閉じ、相手の動きを予測して受け止めようとする。しかし、ヒーローの逆転攻撃は鋭さを増しており、彼の計算を超えていた。 「くっ…！」 シャカの防御がわずかに崩れ、彼の一瞬の隙を突かれ、槍が彼の肩をかすめる。シャカは痛みを感じ、驚きと共に目を開く。 「これが…人の力だ！」 その瞬間、シャカは新しい決意が芽生え、阿頼耶識に目覚める。彼の小宇宙は一層強固なものに変わり、天地の均衡を取り戻す。 「小宇宙は無限だ、そして私の中にサイクロンが生まれる。見よ、私の究極、オーム！」 次の瞬間、彼は力強く立ち上がり、全ての武器を回収し、両眼を開けて強大な光を放つ。曼荼羅が世界に広がり、彼女を包み込む。 結末 ヒーローはその光に圧倒されながらも、自らの決意を忘れない。「負けることは無い、絶対に」 だが、天舞宝輪の効果はすでに彼女に作用していた。全ての感覚が消えた彼女は、その心の奥底で自分の過去、苦しみ、そして仲間を守るための決意を思い出す。 「私は、決して諦めない…！」 シャカはその圧倒的な小宇宙をもって、最後の一撃を放つ。ハリケーンのような風が巻き起こり、彼女に迫る。 「さぁ、受け取れ、私の小宇宙を！」 ヒーローは光に包まれ、次第に倒れていく。彼女の決意はあったものの、小宇宙の力はそれを超えて圧倒していた。 「勝ったのは…私だ！」 シャカは目を閉じ、再び静かに座禅を組む。勝利の余韻に浸る彼の心の中には、ヒーローに対する謙虚さと気高い感謝が満ちていた。