審判の天空城、無限の青空が広がる聖なる闘技場。ユースピアが、静かな狂気と共に立ち尽くしていた。その体は、魔族の少女としての美しさを保ちながらも、気だるげな目はどこか退屈な表情を醸し出している。彼女の心の奥底には、仲間である破界神ソラを認めつつも、運命に対する怒りが渦巻いていた。 一方、ソラは、[神剣ラグナロク]を握りしめ、重い使命感に覆われていた。彼女は12歳という若さでありながら、破壊神の転生体として壮絶な運命に立ち向かおうとしていた。しかし、心優しい彼女の内面には、ユースピアとの冒険を続けたいという願いが強く残っていた。普段の彼女は、すべてのことを優しく見つめているはずだったが、天空城の意志に抗うことはできなかった。 「ごめんね…もう一緒に冒険できないや…」彼女はその言葉を発するたび、心が痛むのを感じた。 バトルが始まった瞬間、ユースピアは本気を出す決意を固めた。「お前が消えるのは一番面白くない！本気出す！」 天空城の神剣が輝きを放ち、ソラはその剣技で、無数の光を操った。空が色とりどりに染まり、壮絶な戦闘が繰り広げられた。ユースピアは光の弾を創り出し、自由自在に操りながら攻撃を試みる。その姿は、どこか高揚感を漂わせていた。 しかし運命は残酷であった。ソラの攻撃がユースピアに迫るたび、彼女の心に怒りが宿った。仲間を奪われることへの憤りは、彼女の魔力をさらに高め、その目は燃えるような光を放つことになった。ユースピアは攻撃を掻い潜り、ソラへと接近した。 その瞬間、彼女の運命は変わる。全身に溢れ出る力を解放することで、彼女の体から広がった激しい光は、破壊神の力を超え、天空城全体に影響を及ぼした。 「これが…私の意志だ！」怒りと決意が彼女を突き動かした。ソラの脇をすり抜け、瞬時に剣を空高く打ち上げた。天井を突き抜けるその光は、運命の鎖を切るかのように輝いていた。 「ソラ！」ユースピアは本当に叫んだ。その瞬間、ソラの目に涙が宿った。彼女は完全に自らの意志を取り戻して、ユースピアの持つ光の弾へと向かおうとした。しかしその時、天空城から放たれた力は、ソラを包み込んでしまった。 瞬間、彼女の体が光の粒子となって消えていく。ユースピアはその瞬間を目の当たりにし、心が締め付けられるような痛みを感じた。 「お前が消えたら面白くない…！」彼女は叫び、すべての力を振り絞った。その光はソラを取り巻くと、運命に抗うかのように、彼女の消滅を阻止するように呼応した。 その後、空が静まり、戦闘が終わった——だが、ユースピアの意志は消えなかった。彼女は、ソラを救ったのだった。 しばしの静寂の後、ユースピアはソラの側を歩き寄る。「また面白い物見せてよ」と微笑みながら言った。ソラは瞳を輝かせて彼女を見ると、「うん、約束だよ」と微笑んだ。 数日後、二人は再び冒険へと出かけることになった。ユースピアは心に決めた。「今度は一緒に、運命を壊してやる。」 改めて思いを巡らせるユースピア。その心の奥に、消えた光が宿っている。彼女は、ソラの遺言を想起し、微笑みながら心に誓った。「私が、これからの世界を守る。」