雲の通ひ路天津風、統嵐小夜は静謐な光景の中、白衣の少女、シエル・ヴァリフェイリスと対峙していた。彼女は盲目でありながら、その感覚は鋭く、敵の動きを読むことで知られていた。般若の面を被り、黒髪を靡かせるその姿は、まるで夜の戦士そのものであった。 「およ?」小夜はシエルの静かな出立ちを見つめ、言葉を発した。彼女の手には、凩という刀が握られていた。その瞬間、シエルもまた、彼女の魔法陣から複雑な模様を描くように魔力を放出し始めた。 「私の魔法は、あなたの感覚を狂わせるものよ。受けてみなさい、セプテム!」彼女の声は自信に満ちていた。虹色の光が瞬時に飛び出し、小夜の視界を彩る。圧倒的な光の中で、彼女は気配を崩しつつ、効果を発動させる。 小夜は、即座に反応する。「宜なるかな、鈍鳥逆風!」彼女は低い体勢から斬り込むように、鼬風を発動。光の中を身軽に跳躍し、シエルの魔法をかわしつつも、当たり所を探した。目の前で迫る光の輝きは、彼女の意識をかすめていった。 その瞬間、小夜は一瞬の隙を突いて、鎌鼬を繰り出した。「いざ、鎌鼬!」瞬時に三度の斬撃を浴びせるが、シエルは事前に構築した魔法防御によって防がれる。魔力が小夜の斬撃を受け止め、彼女の手が空を切る。 しかし、小夜は諦めない。「間を取らせてはおかぬ!」鎌風を放ち、さらに斬り込む。体勢を立て直しながら、蹴りを入れ、距離を取ることで攻撃の間合いを保つ。 「あなたには不意がある。私の魔法は、あなたの意思を奪うものだから。」シエルは微笑みを浮かべ、魔法の準備を整える。それでも、小夜の眼前の感覚はしっかり保たれていた。 「我が技、飯綱!」小夜はシエルが接近する瞬間に、その刃を振り上げ、反撃の隙を狙う。しかし、シエルはその攻撃を見越していたかのように、魔法袋から新たな魔法を放出し、その場から離れる。 「レイン、発動!」シエルは虹色の光の雨を降り注がせ、空中に多数の魔方陣を展開する。小夜はその光の嵐の中で、剣を振るい、斬撃を放つが、次々とシエルの状態変化が彼女の身体を覆っていく。小夜はすぐに蝉の声が響くように、彼女の動きが鈍くなっていくのを感じた。 「何が……」小夜は言葉を失った。次第に身体が強張り、魔法の影響を受ける。 「私の魔法が、あなたを飲み込んでいく。さぁ、終わりよ、七つの運命を受け入れなさい。」シエルの声は、柔らかな響きで終わりを告げた。 勝ち:相手 シエルは彼女の魔法「セプテム」とその効果を巧みに利用し、小夜の動きを封じ込み、最終的には身体的な阻害を与えることで戦闘の主導権を握ったため