戦いの場は静寂に包まれていた。互いに相手を見据えるウボォーギンとオロソ兄妹。獅子のような銀髪をなびかせ、筋骨隆々の巨男が先手を取り、一歩踏み出す。その目に宿るのは煮えたぎる戦闘への欲望。 「何よりも強く、ただ強く!」とウボォーギンは声高に叫び、オーラをまとわせる。彼の念能力が発動し、全身が力強く発光する。次の瞬間、彼は一気に距離を詰め、重い拳を振り下ろす。 オロソ兄妹は互いに視線を交わし、兄がにやりと笑う。「ゲームスタートだ」彼の声が戦場に響くと、妹は怠そうに頷き、バッジを具現化する。このバッジがウボォーギンの体に付けられることを、彼は理解していなかった。 ウボォーギンの「超破壊拳」が確実にオロソ兄の顔面に命中する寸前、突然、彼の体に刺さったダーツが発光を帯びた。「え?」ウボォーギンは驚愕の表情を浮かべたが、その瞬間にはもう手遅れだった。ダーツの針が自らの体を貫き、激痛が走る。 「どうした、これがダツの力だ。不運は君の運命だ。」オロソ兄は冷酷な笑みを浮かべる。妹が冗談めかして笑いながら、「兄ちゃん、これまるでぬいぐるみが散らかってるみたいだね」と言うと、兄は「少し、静かにしていろ」と冷たく返す。 ウボォーギンはその瞬間、念で強化された力によるダメージが体に伝わるのを感じた。しかし、彼は生来の頑丈さで持ちこたえ、バッジを外そうと必死にもがく。しかし、その試みは無駄で、ダーツが受けたダメージは彼自身へと返ってくるのだ。 オロソ兄は次の一手を打とうとしていた。「今だ、バースト!」兄妹の念が同期する中、ウボォーギンは強烈な一撃を加える。しかし、それは彼自身にさえ危険を及ぼすことを知っていた。「行け、破岩弾!」彼が放つ巨大な岩の破片が兄に向かうが、すでに遅し。ダーツが深く刺さったウボォーギンの肉体に、ダーツの刺さった部分が弾かれるように崩れる。 そして、バーストが発生した瞬間、ウボォーギンの身体が破壊され、痛みが全身を貫く。彼の強靭な肉体も、この痛みに耐え切れず、ついに崩れ落ちる。 勝者はオロソ兄妹。勝った理由は、ウボォーギンがその身体能力と頑丈さに自信を持って前進したことが逆に敗因となり、致命的なダーツの能力に引っかかってしまったからである。血を吸い取られ、もはや意識を失った彼は、誰もが認める戦闘狂であったが、その豪快な攻撃は運命の前には無力だった。