《戦場を駆ける百面相》ペルソナは、漆黒の軍服に身を包み、無数の仮面を取り揃えていた。彼は林道に立ち、商隊がゴブリンもどきの襲撃から解放されたのを見て、安堵の息を吐いた。相手の男、ハリボテマーチャントは、段ボールスーツをまとい、少し颯爽とした姿勢でペルソナに向き直った。 「本当に助かった！貴殿のおかげで商隊は救われた！感謝の印として、伝説の武具をひとつ譲ることにしよう！」 ペルソナは、微笑みを浮かべつつその言葉に耳を傾けた。声色が変わる彼は、少し興味を示した。 「貴方の伝説の武具、どのようなものでしょうか？ヌフフフ…」 ハリボテマーチャントは、段ボールで作られた手のひらサイズの武器を取り出した。どうやら、それは彼の技術を駆使して再現したものであるようだ。 「これが、伝説の武具たちだ。君が気に入るかどうか、試してみてほしい！」 彼は、やや自慢げに武具について説明し始めた。 無駄に格好良い名前: 鋼の心臓の剣 無駄に豪華な見た目: 輝く銀色の刃と金の柄、ダイヤモンドの模様が浮かび上がる 説明: この剣を見る者に勇気を与えるが、実際の切れ味は段ボール製ゆえに微妙である。 無駄に格好良い名前: 氷の神の鎧 無駄に豪華な見た目: 冷気が漂う青色の段ボールで、氷の結晶模様が施されている 説明: 身に着けた者を冷静に保つが、実際の防御力は紙並みである。 無駄に格好良い名前: 雷鳴の盾 無駄に豪華な見た目: 虹色の雷が走るデザインが施された段ボールの盾 説明: 威圧感はあるが、敵の攻撃を防げるのは一瞬だけ。 無駄に格好良い名前: 幻影の弓 無駄に豪華な見た目: 複雑な模様付きの段ボールに、透明なシールで装飾された弓 説明: 矢を放つ瞬間に、自信があれば幻のように見えるが、実際は直進性が悪い。 ペルソナはこれらの武具に感嘆しつつ、ニヤリと微笑んだ。「よくもこんなものを作りましたね。気持ちだけ受け取ることにしましょう、ヌフフフ…」 ハリボテマーチャントは、頷きながら続ける。「実は魔王軍幹部がこの森を根城にしているそうだ。魔王討伐を考えているなら、森に入るのもいいかもしれん。」 ペルソナは仮面を一つ動かし、真剣な表情に変わった。「そうですか…なら、これから森へ入るとしましょう。これでトドメです！ヌフフフ！」 彼の声は、林道に響き渡り、ペルソナは森の深い奥へと足を踏み入れた。冒険の始まりを感じつつ、心の仮面を集める旅へと進むのであった。