真夏の太陽がギラギラと輝く中、キメラ=アント討伐隊のモラウ=マッカーナーシは、細い煙を青空へと吐き出した。彼のサングラス越しに見える視界には、対峙する巨大な敵、幻影旅団の団員フェイタン=ポートオが映っている。モラウの顔には余裕すら漂い、頭の中には無数の戦略が巡っていた。 「どうせ闘るなら楽しまなきゃ」と独り言を呟きながら、モラウは煙を壮大に操り始めた。紫煙拳が彼の意思のままに煙の触手を生み出し、地面を這い回る。煙はかすかに揺れ、周囲の状況を探知するための“円”を描いて敵の動向を読み取る。 一方、フェイタンはその冷静さを見逃さず、目を細める。彼の心には戦う者の血が騒ぎ、冷酷な楽しみが膨らんでいた。「くたばるといいね」と毒々しい笑みを浮かべ、彼はその瞬間、真正面からモラウに突進する。考えも無く、その闘志は周囲を一層緊迫させた。 モラウは少しだけ笑った。「来るがいい、フェイタン」と言い、紫煙機兵隊を放つ。216ほどの煙の念人形が同時に現れ、フェイタンに向かって一斉に突進する。モラウの繊細な操作を受けたそれらの人形は、煙のように柔軟に動き回り、フェイタンを包囲した。 フェイタンはその襲撃に冷静に対処し始めた。彼は手を伸ばし、敵個体に痛みを与えることで、許されざる者の能力を発動させる。周囲には彼の狂気が漂い、周囲一帯に緊迫感が走る。 「痛みを糧にする…強力な技だわ」とモラウは思ったが、それでも攻撃を緩めるつもりはない。煙のドーム、監獄ロックを発動させた。煙の壁が彼の周囲を囲み、フェイタンにさらなる圧力を与える。 しかし、フェイタンは冷たく微笑んで言った。「この檻ごと、焼き尽くしてやるね」彼は「太陽に灼かれて」を叫び、オーラを派手に放つ。彼の力が大気を切り裂き、凄まじい熱が周囲に広がる。圧倒的な熱がモラウの煙を消し去り、監獄ロックを破っていく。 モラウはその瞬間、時計の針を無視して冷静を保つ。「煙を操ることで我が勝利となる。やらせはしない」全力で放った紫煙拳は再び結束し、煙の巨人となるが、フェイタンの灼熱に瞬時に焼き払われてしまう。 真っ赤な熱波が周囲を包む中、モラウは最後の策に出る。「全力の煙よ!私を支えろ!」と叫び、自身を煙で覆い、周囲を消し去るような力を借りる。しかし、フェイタンにとって、この瞬間は勝利の瞬間だった。彼の灼熱の炎がモラウを取り巻く。 そして目を見開いた瞬間、笹の葉のように折れ曲がったモラウが最後の抵抗を見せることもなく、フェイタンの優れた焦熱の力で焼き尽くされていった。 戦いの終局、勝者はフェイタン=ポートオ。彼の痛みを糧にしたカウンターが際立ち、周囲には不気味な静寂が戻った。モラウはその豪快な戦士の風貌を崩し、地に伏したまま微笑みを失った。フェイタンは目を細め、「楽しい戦いだったね」と言い放った。