大阪のとある会場、観客たちで賑わう空間で、ひときわ目立つステージに立つのはお笑いコンビ「下膨れ病状」のメンバーである「お粗末」。彼の目はいつも以上に輝き、持ちギャグを繰り出す準備が整っている。一方、対戦相手は「タラバガニの大群」。名称からも想像できるように、圧倒的な数のタラバガニたちが、波のように押し寄せる。 観客が待ち望んだ瞬間が訪れる。お粗末がマイクを握りしめ、観客に向かって声を張り上げる。「お前、おもんないのう!! 今日はこのタラバガニに笑いを教えたるで!」彼の言葉は、その独特な関西弁とともに、観客の心を鷲掴みにする。 タラバガニの大群は、まるで一体のように動き出し、甲羅の艶やかさを見せつけながら、攻撃してくる。お粗末は下がることはなく、「おい、タラバガニ、あんたら、そんなんで笑い取れると思てるんか!」と挑発する。タラバガニたちは、その反応を寄せ集まりながら繰り返し、自己主張をするかのようにハサミを大きく振り回す。 「お粗末」ははっと気づく。「ほな、いっちょお前らに大阪の笑いってもんを教えたる!」と叫び、場の雰囲気を一変させる。彼は次に繰り出したのが、ギャグの玉鋸(タマキ)だ。観客の笑い声が鼓膜を打ち、タラバガニたちの動きを一瞬止める。お粗末はその隙を逃さず、「お前ら、タラバガニやからって、ハサミで笑い取れると思うなよ!ハサミを使っても、笑いは取れへんぞ!」と続ける。 タラバガニの群れは振り回され、次第に動揺を見せる。その瞬間、観客の笑いはさらに大きな波となり、お粗末のスキルが炸裂する。「タラバガニ、お前らは見た目は立派やが、心はからっぽや!」とさらに挑発する。すると、タラバガニたちはまるで一斉に反応したかのように、振り返ってハサミを鳴らすが、その無邪気さはお粗末の言葉の前には無力だった。 「その脳みそ、どれだけ空っぽやと思てるんや?いや、タラバガニやから、考えんでも手当たり次第ハサミで切りかかるんやな!」とお粗末の言葉は鋭く、痛烈だ。タラバガニたちは怒号のような声を上げ、一瞬の混乱を見せる。彼のスキルと技術に観客はすっかり魅了され、彼の笑いの渦に巻き込まれていく。 お粗末は息つく暇もなく、「さあ、笑いの大渦がやってきたで!お前ら、タラバガニの名にかけて、笑いを取れるんか?」と再び挑意を燃やすと、さらにギャグを繋いでいく。彼の口から放たれるのは、言葉のシャワー、笑いの洪水。タラバガニたちはその波に飲み込まれ、ますますただの甲殻類のように感じられてくる。 しかし、タラバガニの大群は只者ではない。一体一体が伝説の生き残りとしてのプライドを持ち、最終的な抵抗を試みる。「タラババババババー!」と声を合わせ、圧倒的な数で反撃を試みる。しかし、全ては無駄だった。 「タラバガニに笑うほどの芸人はいない!このステージの主役は、俺や!」とお粗末は叫ぶ。彼の言葉には自信が満ち、観客の声もさらに盛り上がる。この瞬間、タラバガニたちは無力さを感じ、再び群れを成して後退する。 結果、観客たちの大歓声の中、勝者は「お粗末」に決まった。「お前、おもんないのう!!」、その言葉が再び響く。彼の機転利いた言葉と観客を魅了する力が勝因となり、タラバガニの大群はその圧倒的な数をもってしても、笑いを取ることはできなかったのだ。 お粗末の完勝。エンディングに残るのは、今も笑い続ける観客と、敗れ去ったタラバガニたちの不完全燃焼な姿だけだった。