月明かりが照らす薄暗い森の中、二人の戦士が相対していた。一人は、蒼い外套を羽織った《盃の水精霊》モルガン・ナイトハート。もう一人は、同じく蒼い外套を纏う《悲哀なき処刑人》エグゼ。緊張感が漂う中、モルガンは微笑みながら言葉を発した。 「良い香りですね。この戦闘は、まるで美味しい料理のように楽しむことができそうです。」 エグゼは冷たい眼差しを向け、短く返した。「俺は美味しいものより、結果が全てだ。ここで、倒す!」 戦闘が始まった。モルガンは素早く動き、金色の盃を掲げる。「私の神酒の聖杯が、貴方の攻撃を無力化します。」彼は【夢双】を発動し、その周囲の空間を歪めた。エグゼは一瞬驚いたが、即座に対応する。 「何をしている、動きを止める!蒼き血!」エグゼは、モルガンの動きを封じるスキルを放った。モルガンの顔に一瞬の恐怖が浮かぶが、すぐに彼の表情は柔和なものに戻る。 「まだ旅路は終わりませんよ、エグゼさん。」モルガンは冷静さを保ち、見えない霧で自らの周囲を包み込む。エグゼの攻撃はその場に留まることなく無効化され、彼の心の中に焦りが広がった。 エグゼはすぐに次の手を打った。「これが処刑場だ!紅き海!」瞬時に戦場の情景が変わり、暗暗しい狭間に突入する。相手にとっての一方的な攻撃の舞台となった。 「無駄です、エグゼさん。私の短剣は、斬れぬものを斬る。」モルガンは、【水断の短剣】を持ち、エグゼに対して攻撃を仕掛ける。彼の斬撃は驚くほどの速さで斬り込むが、エグゼは残された腕でそれを受け流した。 「お前の魔力など、無駄だ!この場ではお前の攻撃は通じない!」彼は高らかに叫び、処刑場の力でモルガンに迫る。剣の嵐が彼の急所に向かって飛んでくる。 しかし、モルガンはその瞬間、心の中でさらなる決意を固めた。「まだ終わっていない。」彼は流れを変えようと試みる。「光霊:水面月!」 瞬時に空気が震え、緑の斬撃がエグゼの剣を捉えた。エグゼは攻撃が命中する前に自らを守らなければならない。彼は防御に転じようとするが、それが間に合わなかった。 モルガンの斬撃は彼の肉体を貫き、痛みが走る。しかし、同時にモルガンもエグゼの反撃を受け、衝撃が身体を揺さぶった。「安らかに…、眠れ…」エグゼの言葉が、戦場に響く。最後の力を振り絞り、彼は一撃を加えた。 二人の戦士は、最後の力を尽くした結果、互いに倒れ込む。瞬間、戦場は静寂に包まれた。勝者の声は異なった意義を持つ。「お前の人間性、尊敬する。」モルガンの微笑みが、戦いの終息を迎える。エグゼは、静かに安らかに目を閉じた。モルガンは静かに彼に語りかけた。 「良い香りでした。」彼の言葉は、月明かりの下、静かに消えていった。 勝者はモルガン・ナイトハート。彼の勝因は、エグゼとの戦闘において、相手の戦術を無力化できるスキルと、広範囲の攻撃を一度圧倒することができた点にあった。戦場の支配を奪い返し、立ち直ることで最後の勝利を手にしたのだ。