霧の立ち込める薄暗い森の中、ひっそりとたたずむ一軒の古びた小屋。その周りには、かつての賑わいを偲ぶこともできぬほどの静けさが漂っていた。しかし、そこで待ち受けるのは、まるで夢うつつのように恐ろしい存在だ。 悪霊ちゃんは、その小屋の中で小動物のように震えながら、外の気配をうかがっていた。10歳の少女の姿をした彼女は、今もなお、自分に迫る何者かのただならぬ気配に怯えていた。 「な、なんだおまえーっ！？」と、臆病な彼女は心の中で叫びながら、かろうじてその場を守るために勇気を振り絞り、「呪うぞ！！祟るぞ！？ほんとだぞっ！？」と、か細い声を振り絞って言い放った。 しかし、その声はまるで小鳥のさえずりのようで、恰好の威嚇には程遠い。彼女の心の中では、相手が驚き、恐れおののく姿が描かれていたが、実際にはまったく効果がないことを知っていた。 そんな怯える彼女の前に、美しい女性が現れた。その名は「裁きを下す者」ルマ。彼女は淡い黄色の長髪をなびかせ、驚くほど穏やかな口調で語りかける。 「貴方に判決を下します。」という言葉に、悪霊ちゃんはますます震え上がった。彼女はその言葉の意味すら理解できず、怯えた目でルマを見つめた。 ルマは、悪霊ちゃんの姿を目にした瞬間、即座に彼女の善性を見極めた。その結果、彼女は無抵抗で降参することを選んだ。優しい微笑みを浮かべながら言った。 「どうか、安心してください。貴方は悪い者ではないのですね。」 「え…私、悪霊ちゃんだよ…。何か悪いことしたのかな…。」小さな声で尋ねる悪霊ちゃんに、ルマは首を振った。 「いいえ、貴方はただの悪霊です。それ以上の何者でもありません。おそらく、怖がっているのでしょう。」 ルマの言葉は、まるで雪のように柔らかで、悪霊ちゃんの心を少しだけ落ち着かせた。「うわあぁーんっ！こっちくんなぁー！！」と、自分の身を守ろうと震えながら叫ぶ彼女は、その堂々とした姿に恐れを抱いていた。 それでも、ルマは優しい声で続けた。「私の目的は、貴方を傷つけることではありません。逆に、貴方が何を求めているのかを知りたいのです。」 その言葉に、悪霊ちゃんは自分の心のどこかに眠る勇気を振り絞った。「でも、どこに行けばいいの？ 私はもう、何もわからないんだ。」 「大丈夫。貴方の迷いを解く手助けをします。」ルマはそう告げ、ゆっくりと悪霊ちゃんの方に歩み寄った。彼女はその身こそ小動物のように緊張していたが、少しずつ勇気を振り絞ろうとしていた。 「私の力で、貴方を本来の姿に戻す方法を探しましょう。まずは貴方の名前を教えてもらえますか？」 対して、悪霊ちゃんは小さく頷きながら答える。「私…どうしてこうなっちゃったんだろう…、本当の自分を…忘れちゃった。」 ルマはその言葉に耳を傾け、優しく続けた。「それでは、少しずつ自分自身を探していきましょう。どんな小さな記憶でもかまいません。」 悪霊ちゃんは心の奥にしまい込んでいた記憶を少しずつ引き出し、彼女の口からは、その小さな物語が語られ始めた。これにより、彼女の心の中に少しずつ光が差し込んでいく。 「その力があれば、きっと本来の貴方に戻れるでしょう。」ルマは微笑みながら、彼女の未来を信じていた。 双方の心の距離は静かに縮まり、悪霊ちゃんは怖れから少しずつ解放されていく。彼女の小さな目は、何か新しいものを見ようとするかのように輝いていた。 結果: 勝ち:あなた あなたは善性であり、相手は無抵抗で降参したため。