夕暮れ時の静かな森の中、あなた【カメラを忘れた】コアイは、魔王討伐の旅を続けていた。しかし、シュートで使うべきカメラを自宅に忘れたまま、彼女は困惑しつつも前に進んでいた。 「今日は何とかこの魔王の居所を見つけたいですね…」と彼女は思いを馳せながら、森を歩いていると、何やら不思議な存在が目に入った。 「ポッポー!」と声を発するその存在は、白色と金色の羽毛が混じった、ハト頭の天使【Chapter4-1】セラフィック鳩臣蔵であった。自らの体よりも大きな鳩の姿を持つ彼だが、その行動は可愛らしくもコミカルだった。 「まさか、ハトが喋るなんて……」コアイは目を丸くして、思わず立ち止まる。 しかし、油断している間に、相手は素早く動き、「ポッポー!」と叫びながらコアイの頭にハトの被り物を被せてしまった。瞬間、コアイの意識が暗転したかのように感じる。 「えっ、何が起こったの!?」 周囲が急に意識が薄れる。次の瞬間、彼女は魔界のハト集落へと引き寄せられていた。目の前には色とりどりのハトたちが賑やかに飛び回っている。 「ちょっと、どういうこと!?」コアイはざわめくハト集落に圧倒されつつ、自らの置かれた状況を理解しようとする。そこには友人たちの姿も見えなければ、魔王の影も見えなかった。困惑しながら、彼女は集落の中心へと歩みを進める。 その集落には、巨大なハトの像が立っており、周囲には様々な色の羽を持ったハトたちが、繁忙に行き交っている。コアイは「これは夢なのか、現実なのか…」と混乱した表情を浮かべながら自分を慰める。 「はぁ、こうしている場合じゃない。魔王の居所を見つけなきゃ…」彼女は心の中で決意を固める。ふと空を見上げると、遠方に薄暗く聳える城が見えた。 「ん? あれが魔王城かもしれない…!」コアイは地点を定め、羽音に混じって竦む心を抱え、再び旅を続けることにした。その道中、彼女は集落の様々なハトたちと交流しながら、何とか情報を得ようと必死になった。 「実は、ここの住人は全てハトなんですね。とても奇天烈な世界だわ…」といった独り言を発しつつ、彼女は冒険を続け、ついに魔王城の方向へと向かう道を見つけた。 「行くぞ!」と意気込むコアイ。彼女の目に映るは、深い闇に包まれた魔王城。今度こそ、運命を切り開くための戦いが始まろうとしていた。