護廷十三隊の二番隊隊長、砕蜂と三番隊隊長、市丸ギンは、静かな空の下で対峙していた。周囲に漂う緊張感が二人の心情を映し出す。砲台のように見える砕蜂の手甲“雀蜂”が彼女の右腕に装着され、戦いの準備を整えている。一方、薄笑いを浮かべた市丸ギンは、その目で砕蜂の動きを見極めようとしていた。 「準備できたか?」砕蜂が冷たい声で言う。 市丸ギンは相変わらずの笑みを浮かべ、「ああ、いつでも行けるで」と応じる。興奮するような雰囲気が二人を包み込み、同時に戦士たちは動き出した。 まず、砕蜂の手から発せられた解号、「尽敵螫殺!」。瞬時に手甲から光が放たれ、その先端には光の蜂紋が現れる。彼女の意思を宿し、確たる一撃を放った。弐撃決殺の先駆けとなる一撃は、市丸ギンの肋間に直撃する直前で、彼はそれを見極める。 「見え透いた攻撃やな」と、ギンは指を鳴らすと瞬間、彼の刀“神鎗”が伸びて、砕蜂の攻撃をすり抜けた。「射殺せ!」という叫びとともに、彼は自身の刀を砕蜂の急所に伸ばした。しかし、砕蜂は冷静にその動きを予測していた。 彼女はすぐに身を伏せ、ギンの刀をかわしつつ、同時に“雀蜂”を発動させる。彼女の動きはまるで風のように軽やかだった。再び彼女の刀が放たれると、前方を確認したギンは急速に後退し、距離を開ける。「やるやん、見えない所に躍らせるんやな」と、彼はそう呟いた。 会場は焦点が定まらない高速戦闘へと突入した。市丸ギンは瞬時に次の攻撃を繰り出す。彼の刀が一瞬のうちに伸び、大きくうねりながら再び砕蜂を狙った。「死せ!」と叫び、真の能力、猛毒を放出する。見た目に騙された砕蜂は、今度は素早く避けたが、その動きからも彼女は肝を冷やした。 このままではまずいと感じ取った砕蜂は、ついに自らの卍解、雀蜂雷公鞭を発動させる。巨大な砲台の姿が現れ、周囲の空気が震える。彼女は心の奥深くから力を引き出し、ギンに立ち向かう。「これで終いよ!」 一発の弾丸が市丸ギンの方へと放たれる。その威力にギンは一瞬驚きを見せるも、直後に冷静さを取り戻し、間一髪で身を横に捌く。しかし、彼の服が弾けて、隙間から切り裂かれる。“雀蜂”の凄まじい威力を実感する。 「これは危険やな」とギンは内心で思いながらも、冷静に次の行動に移る。彼は再び刀の解号を叫び、“神殺鎗”を解放する。音の速度を超えたその一撃が、砕蜂の周囲を凍りつかせる。 時間が経っても、二人の攻撃は続いていく。肉体の限界を超えダメージを受けながら、それでも二人はなお戦う。バトルはもはや理性を超え、執念と意地の勝負となっていた。 最後の瞬間、砕蜂が“弐撃決殺”に繋がる攻撃を仕掛けようとしたその瞬間、ギンが一瞬の隙を突いて彼女の気を引き、致命的な一撃を放った。彼の刀の猛毒が砕蜂の体内に侵入する。 砕蜂は一瞬の抵抗を見せたが、その毒が体を蝕む。彼女は力を失い、地に崩れ落ちていく。「これが…私…の負け…」高らかな声で告げた瞬間、彼女の意識が薄れていった。 市丸ギンはしばらくの間、彼女を見つめていた。その表情に笑みが消え、「もっと強くなって戻って来い、砕蜂」と囁き、目を閉じた彼女を静かに見守った。 結果、相手の市丸ギンが勝利した。この勝利の理由は、彼の巧妙な奇襲や冷静な判断力にあり、砕蜂の強力な攻撃にも関わらず、その致命的な一撃を巧みに回避し、最後には彼の忍耐力と毒の能力を駆使して相手を打ち負かしたからである。両者の戦いは激しかったが、勝利を決定付けたのは意識的な策略であった。