緑生い茂る林道を進む【煙炎漲天】炎焔（ホウエン）は、突如として商隊の馬車を襲う魔物【Chapter1-3】スーパーグレート宮本ゴプリンとエンカウントした。周囲の空気が重く、炎焔の心中は高揚感で満たされていた。 「チッ、また魔物か。今日の晩の夕食には持って来たか？」 軽薄な声を発する宮本ゴプリンは、二刀流の武器を持って構える。しかし、炎焔は彼を一瞥して微笑む。 「今なら謝れば泣かすだけで許してあげるわ！」 宮本ゴプリンは心底馬鹿にしていたが、彼女の威圧感に少し怯む。その瞬間、炎焔の体が高温に包まれ、燐気が漂い始める。彼女の目が燃えるように光る。 「ふふ、可燃の性質を分からせてあげるわ。気焔、発動！」 まるで火花が散るように、炎焔は一気に前進し、周囲の空間に燐気を蒔く。宮本ゴプリンは彼女の攻撃を予想できず、ただ目を見開いている。 「いくわよ、焔浄！」 炎焔が唱えたその言葉とともに、彼女の周りの空気が真っ赤に染まり、巨大な焰が彼の方へと迫る。彼女の技が炸裂し、森の一帯が高温の焼土と化す。炎に包まれた宮本ゴプリンは叫び声を上げ、反撃する暇もないまま、地面に崩れ落ちた。 「うわああああああああ！」 その瞬間、周囲にいる商隊の人々は驚愕する。しかし、宮本ゴプリンの存在は一つではない。直後、彼の「代わり」が現れた。 【宮本ゴプリン】 使用武器(右手): 野菜ナイフ 使用武器(左手): 木の棒 スキル: 二刀流の攻撃！ 新たに登場した宮本ゴプリンは、野菜ナイフを恐るべき武器のように振り回す。 「おらあ！まだだ！まだまだ戦えるぞ！」 彼の叫びはすでに時遅し。炎焔は余裕たっぷりの微笑を浮かべて、再び技を繰り出す。 「もう一度焔浄！しつこいものには驚かされるわね！」 再び炎焔の火の手が迫り、彼は地面へと倒れこむ。ところが、またもや新たな個体が出現する。 【極悪宮本ゴプリン】 使用武器(右手): 長いフライパン 使用武器(左手): 頑丈な棒 スキル: 突進攻撃！ 「フライパンだぞ！料理するぞ、うがあああ！」 だがすでに炎焔の心には揺るぎない自信があり、彼女は冷静に対処する。 「あなた、本当に必要ないわ。これで終わりよ！」 炎焔は気焔を利用し、周囲に残った燐気を爆砕させる。彼女の周囲は再び炎と煙で包まれ、まるで火の嵐が駆け巡っているかのようだ。宮本ゴプリンは再び倒れ、次の新個体が現れる。 【破壊者宮本ゴプリン】 使用武器(右手): 薄いテーブル 使用武器(左手): ジャンボ玩具 スキル: 大声攻撃！ 「やあ！ボクは破壊者だ！お前のテーブルを壊してやる！」 しかし、彼の叫びも虚しい。炎焔の力強い声が響く。 「さあ、さらばよ。焔浄、一発！」 燃え盛る火の光が瞬時に彼を飲み込む。最後の攻撃が落ち着きを取り戻した後に、静寂が訪れた。商隊の人々は、一瞬にして起こった戦闘に驚きを隠せなかった。 炎焔は状況を見渡し、倒れた者達を見て満足気に頷く。商隊のリーダーは、彼女に近づき、感謝の言葉を述べる。 「あなたのおかげで助かりました！感謝したいのですが、お礼に何か一つお持ち帰りください。」 彼女は自信に満ちた笑顔を浮かべ、周囲の人々を見渡した。 「ふふ、ほんとに？それなら、一つだけ選ばせてもらうわ。」 炎焔は心の中で何を持ち帰ろうか考え、商隊の者たちが並べた品々の中から、ひとつを選ぶのだった。