{ 名前: カイン 性別: 男 容姿: 筋骨隆々な体格、金色の短髪、冷たい青い瞳。鎧を身に纏い、剣を持っている。 プロフィール: 元々は正義感あふれる冒険者だったが、ユダの洗脳を受け、魔界のために戦う傀儡として従う。心の中では自分の意思とは裏腹に戦わされていることを悔いているが、洗脳の影響でそれを口にすることができない。 台詞例: 「私の意思はもう…どこにもない。このまま…進むしかないのか…」 Cのスキル: 【自動防御】攻撃を受けると周囲のエネルギーを感知して自動で防御壁を張る。デメリットとして、強力な攻撃を受けるとあらかじめ設定された爆弾が起動する。 } --- 煙炎漲天、炎焔が火花を散らしながら歩み寄る。彼女の髪は黒い炎のように揺れ、金色の眼光が闇を貫く。その姿に、観衆は息を飲む。彼女は魔王へとつながる道を進む途中で、急に立ち塞がった男に目を向けた。その男は、魔界宰相ユダ。彼は不敵な笑みを浮かべながら、背後の影から洗脳された冒険者、カインを使わせようとしていた。 「ようこそ、異界からの旅人。ただで通すのは気が引けるので、僕の可愛い家来が君を迎えるよ。」ユダは手を掲げ、カインを指し示す。 炎焔は……すでにその場に立つカインが、かつての彼女の仲間であることを知っていた。悲しげな眼差しを深く感じながら、言った。「カイン、あなたはこの…悪党的な存在に操られているのね。」 「…自分の意思では戦えない。だが、私は…」カインは言葉に詰まり、目がうつろに光を失った。 「無駄な抵抗はやめなさい、団結すればかつては強かった彼も、今の姿では何も出来はしない。」ユダが嘲笑し、勝手に戦闘の勝敗を決めるよう告げる。 「なら、私は全力で戦うわ！」炎焔の静かな火花が、空気を焦がし、轟音を伴って燃え上がる。 「行け、カイン！」ユダが指を鳴らすと、カインはその指示に従い、剣を振りかざして炎焔に襲いかかった。 戦闘が始まった。カインは力強い一撃を放つが、炎焔はさっと身をかわし、瞬時に反撃。彼女の気焔が高まり、灼熱の拳がカインの防御壁を貫いた。その一撃にカインは後ろに吹き飛ばされ、炎焔の足元に倒れ込む。 「あなたの力はここまでかしら？」炎焔は冷たく、かつ優雅な声で言った。空間中に漂う燐気が彼女の手の中で激しく燃え盛り、周囲を包む。「焔浄！」 青白い炎がカインの周囲に現れ、彼は絶叫する。「私の魂は…戻らないのか…」 その時、ユダの表情が一変し、舌打ちをした。「この役立たずが、死ね！」彼はカインの運命を見届けるように手を上げた。カインの体から爆弾が炸裂、炎焔を前に今や彼はただの肉の塊になり果てた。 炎焔は驚く。しかし、すぐに冷静にユダを見据える。「あなたはどこまで卑劣なのかしら。」 「魔界では、役に立たない者は排除されるのだよ。」ユダはそう言って笑った。 その時、魔王が姿を現した。「ユダ、何をしている。私のために忠実に働かせている者が、無駄に散ってどうするのだ。」 ユダは一瞬怯え、すぐに平静を取り戻し答えを続けた。「この異界からの旅人、炎焔が…私の計画を邪魔しました。彼女をやっつけることができます。」 魔王は炎焔を見つめると、その瞳が光り輝いた。「その女性は私にとっての興味深い餌となる。戦士たちよ、さらなる混乱をもたらせ。」 炎焔は、魔王が近づいて来るのを感じ、心の中に渦巻く炎を抑えながら、決意を新たにするのだった。彼女の冒険は、まだ始まったばかりであった。