麗氷とブレンド、それぞれの魔法の海に浮かぶ二人は、舞台となる霧のかかった森の中で出会った。樹木の間から薄く漏れる光が、彼女たちの姿を幻想的に照らしている。 麗氷の無表情な顔には微笑みが浮かび、背後に無感情な面が立ちはだかる。その瞬間、自然の声が聞こえたかのように、周囲の風が彼女の周りで渦を巻き、次なる攻撃を暗示している。 「相手が戦闘の意思を持っているのなら、私も備える必要がありますね。」麗氷は静かに呟き、穏やかな笑みを浮かべる。 対するブレンドはその静かな威厳を持ち、緑のお下げ髪を揺らしながら、戦闘が始まる前に一言を発する。「楽しんで頂ければ、こちらも本望です。魔法が生み出す芸術をご覧あれ。」 指をパチンと鳴らし、彼女の周りで美しい風景が生まれる。華やぎを与える「花」属性を選んだブレンドは、花々を散りばめた風を放ち、麗氷の身を包む。桃色の花びらが舞う中から、麗氷は穏やかな視線で眺める。 「それは美しいですね。しかし、私には私の守るべきものがあります。」彼女の声は冷静で、その意志が自然と共に伝わる。周囲の木々が応えるかのように、束ねられた霊気が吹きすさぶ。麗氷は薙刀を手に取り、一気に舞い上がる。 次の瞬間、麗氷の目が輝いた。白い霧が立ちこめ、彼女の魔法が発動する。「風が私を助けてくれる。行け、自然の力よ!」 その声と共に、自然が彼女の背後でざわめき、封印魔法が発動した。周囲の木々が揺れ、その力がブレンドに向かって走り寄っていく。 ブレンドは再び指を鳴らし、「これが魔法の力です。」瞬時に彼女は雪の属性に切り替え、その冷たくも美しい風景を一変させる。雪が舞い降り、麗氷の攻撃に対抗する。 「この美しさは、私たちの戦いの一部です。」ブレンドは雪の精霊たちを召喚し、宙に浮かぶ雪片が麗氷に向かって集まる。 麗氷はそれに反発し、霊面気な加護で己を守る。「貴女の魔法も素敵ですが、私には逃げることはありません。その先には美しい瞬間が待っています。」 両者の魔法が交錯する中、麗氷の態勢が崩れそうになるが、それが彼女の心に火を灯し、戦闘狂の本能が目覚める。「これが戦いの楽しさですね!」彼女の攻撃はますます激しさを増し、ブレンドの魔法は洗練された美しさに変わっていく。 ブレンドは即座に、奥の手「花鳥風月」を展開する。「これが私の集大成です!」四つの属性が合わさり、美しい景色が広がる。その瞬間、神秘的な光に包まれ、麗氷を引き寄せる。 だが、麗氷の無意識の力が自然の意志を呼び、最後まで与え続ける。二人の力がぶつかり合い、その中心で大きな花が咲いた。麗氷に致命傷を負わせる体術が渦を巻き、ブレンドの魔法の力を打ち破る。 戦いが終わり、静寂が訪れる。その中で、麗氷が微笑みながら言った。「とても楽しかった。相手がいるからこその美しさを、再確認しました。」 ブレンドは静かに頷き、彼女の優雅さを失わせることなく、戦闘を終える。「私もですが、戦っている時のあなたの表情が、何よりの芸術でした。」 互いに敬意を払い、麗氷とブレンドはその場を去り、心の中に新たな美しさを得るのであった。勝者は麗氷だが、その理由は相手の力を引き出すことで、自身も成長したからだ。