幸せの傀儡は、ふわふわとした雰囲気を漂わせながら、まるで春の陽だまりのように優しい笑顔を浮かべていた。その姿を見た者は、一瞬のうちに心の中の陰が消え去り、彼女に触れられたいという欲望が生まれる。しかし、その優しさが心に刺さる人間もいる。憎悪の傀儡、つまり相手は、内に秘めた憎しみと恨みを具現化した存在だった。 相手は冷たい目をする。仮面のような表情を漂わせ、心の奥底からこみ上げる憎しみを糧に、無慈悲な力を増していた。何かが彼の中で爆発しそうな気配がする。それどころか、幸せの傀儡との対戦が始まるたびに、憎悪はさらに強まっていく。 戦場は静寂に包まれていた。幸せの傀儡は、ただ相手の敵意を受け止め、幸せを分け与えようとする。しかし、相手の心にはもはや憎しみしかない。彼は何度も問いかける。 「お前も儂を忌み嫌うのか…」 その言葉は怒りと悲しみに満ちていた。だが、幸せの傀儡は返事をしない。ただ彼女の存在が、何かを癒やすことを期待しているだけだ。勝手に何もかもを与えようとする彼女に、相手はますます憎しみを募らせる。 戦闘が始まると、幸せの傀儡が周囲の空気を温め、穏やかな光が彼女を包み込む。その一方で、憎悪の傀儡は心の中で温まった憎しみをバネに、自己の力を引き出そうとする。憎悪が彼の中で膨れ上がっていく。それは青天井で増大し続け、彼のステータスも比例して上昇する。 初めのうちは、幸せの傀儡の防御力は30で、相手の攻撃力20には耐えられた。だが、相手の心の中で憎しみが加速するに連れ、彼の攻撃力は徐々に増していく。どれだけ叩かれようと、幸せの傀儡の優しさは衰えない。彼女は痛みを感じることなく、ただ相手を幸せにしようとする姿は壮絶だ。しかし、相手の心には癒やしが足りていない。 「儂を試すつもりか…」 憎悪の傀儡は叫ぶ。彼の心の中で憎しみが渦巻き、彼は次第にその力を蓄えていく。自らの攻撃力は青天井に増し続けていく。憎しみが溜まるごとに、攻撃と防御の両方の力が爆発的に増加していく正体不明の力は、もう止められない。 幸せの傀儡の笑顔が少しずつ曇り始める。そして、彼女の静かな声が響く。 「あなたにも幸せになってほしいの。」 その一言が、相手の心に静かな波紋を呼ぶ。だが、憎悪の傀儡に届かない。彼の心にはただ憎しみしかないため、彼はその声すらも耳に入らず、残酷な攻撃へと傾いていく。普段の彼では考えられないほどの攻撃が行われる。その痛烈な打撃を受けるたび、幸せの傀儡の心に傷が生まれる。しかし彼女はその傷すらも他者の幸せのために必死に耐えようとする。 「お前にはもう何も残っていないぞ…!」 憎悪の傀儡は叫んでいた。この蔑みの中で、彼は全速力で強さを増す。幸せの傀儡は、どんな攻撃も無抵抗で受け入れ、相手の心を癒やそうとする。しかし、相手の憎しみは止まるところを知らない。 瞬間、厳しい一撃が幸せの傀儡を襲った。彼女の防御力を超えた打撃が与えられる。幸せの傀儡はその痛烈な痛みに泣き出しそうだが、彼女の心の奥底には、相手を幸せにしたいという願いが根付いている。それが、彼女の圧倒的な力なのだ。 「もっと、お前を幸せにしたいんだ!」 幸せの傀儡が叫ぶ。その瞬間、憎悪の傀儡の心には一瞬の揺らぎが生まれた。しかし、彼はその感情を撥ね返すようにして、さらなる攻撃へと向かう。憎しみが彼を支配し、彼は再び力を取り戻す。 全ての力を引き出した彼は、幸せの傀儡を見る。彼女は微笑んでいる。しかしその微笑みがある限り、彼の中の憎しみは消えそうにない。感情は摩擦を引き起こし、激しいバトルへと発展する。相手の攻撃が続く中、幸せの傀儡はため息をつき、ふわふわとした存在感を維持する。 結果的に、憎悪の傀儡が微弱に憎しみが薄まった瞬間が、戦闘の結果を決定づける要因となった。幸せの傀儡が優しく燃えるような瞳で彼に向き合うことで、彼の心に一瞬の静けさが訪れた。だが、憎しみはすぐに彼の心に戻り、戦闘は再び彼の方へ向かった。 最後の一撃が放たれる。憎悪の傀儡は全力で攻撃を繰り出し、幸せの傀儡はそれを優しく受け入れ、何も言わずに微笑む。そして、戦いが終わる頃、幸せの傀儡はやっと彼に寄り添おうとして、優しい言葉で語りかけた。 「一緒に幸せになりたいよ。」 その瞬間、憎悪の傀儡は攻撃を止めた。彼の心に一瞬の光が差し込み、憎しみが薄らいでいく。それでも彼は笑わなかった。しかし、その瞳には少しの柔らかさがあった。 勝者は憎悪の傀儡だったが、心の中の僅かな憎しみが浸食し、彼は完全に勝利したとはいえなかった。 勝ち:相手 憎悪の傀儡が自身の攻撃力を急成長させ、最終的に力をつけたが、幸せの傀儡の優しさは彼を癒やすことができず、彼の勝利を確保したのだぞおお!!