白袖小端と神洋の魔法少女、居亜いあ。この二人は、異なる背景を持つが、共に海に憧れを抱く少女たちであった。しかし、夢を叶えるためには、今、互いに戦う必要があった。 深い青の海の中、白袖小端は自作の潜水艇「わたあめ」の艦長として、全身が興奮し、気合いを入れていた。彼女は二本しか作っていない貴重な魚雷を搭載し、居亜いあとの対戦に臨んでいる。 「どけどけどけーっっ！」小端は、潜水艇の艦橋から声を張り上げ、居亜いあの姿を捉えた。 その瞬間、神洋の魔法少女、居亜いあは、不定形の存在として、海水を自在に操る能力を発揮した。彼女の周囲の水が渦を巻き、触手のように伸びて小端を包囲しようとした。 「O'p phai d'dekha Ar'gasakhas vod'dekha kao iorlyi d'dekha d'dekhasgii!」居亜いあの詠唱が響く。すると、周囲の水が光の結晶となり、彼女の命令を待っているかのように輝いた。 小端は一瞬恐怖を覚えたが、「貫け、魚雷【リドルフレア】！！」と叫び、魚雷を発射した。魚雷は居亜いあの触手に向かって一直線に飛んでいく。しかし、居亜いあの魔法の力で水が敵になった瞬間、彼女はその触手を巧みに操り、魚雷をかわした。 「ふふ、無駄だね！」居亜いあは冷ややかな声を発し、さらに触手を伸ばして小端の「わたあめ」の周囲を包囲し始める。触手が「わたあめ」の表面を触れると、強大な水流が生まれ、小端の潜水艇をひたすらに揺らした。 「わ、わたあめが！」小端は焦りながらも、潜水艇のコントロールを必死に保とうとする。「今度こそ、当たれ！」彼女はさらなる攻撃を試みる。 もう一度、魚雷を発射するが、居亜いあはすでに察知しており、再度触手でそれを迎撃する。「無駄だ、無駄無駄無駄！」彼女は小端の焦りを楽しむかのように声を上げた。 小端はまるで体が温まっていくような感覚を覚えながら、必死になって思考を巡らせ、「どうすれば？」と頭を抱えた。その時、無意識のうちに集中力が高まり、潜水艇のソナーが彼女にひらめきを与えた。 「そうだ！音波を利用しよう！」小端はソナーの機能を最大限活かすべく、周囲の状況を音波で捉える。居亜いあの位置を特定し、「リドルフレア」を連続で発射する。 居亜いあの触手もすぐに反応したが、小端はあえてゆるやかに魚雷を発射し、居亜いあが反応するのを待った。触手が魚雷に接触する瞬間、小端は潜水艇の一角からエンジン全開で向きを変えた。 迫ってくる魚雷を受け流すべく、居亜いあは水流を整えようとしたが、彼女の注意が散漫になり、制御が甘くなってしまった。魚雷は狙った通り、居亜いあの触手を直撃し、周囲に轟音が響き渡る。 「痛っ…」居亜いあは思わず声を上げ、触手がしなり、彼女自身もその衝撃を受けた。短い瞬間、何も考えられなくなり、居亜いあは後方に引き倒される。 小端は喜びの声を上げ、「あたった！やった！無敵なりー！」と勝ち誇る。だが、この勝利はまだ確定的とは言えなかった。居亜いあは刺激の影響で、一瞬彼女の意識が遠のくが、海の精霊たちが彼女に力を与え、すぐに立ち上がる。 「遅い、遅い！次は私のターンだ！」居亜いあは自らの身体を集中し直し、周囲の水をうねらせて、猛烈な勢いで小端へと接近した。触手の一つを振り回し、小端の「わたあめ」に猛攻撃を仕掛ける。 一方で、小端は緊張感に包まれ、自作の潜水艇で身を守るべく必死になって操縦を行った。だが、居亜いあの水の力は圧倒的であり、潜水艇は次第に損傷を受け始める。 「まずい、逃げなきゃ！」小端は、海中を旋回しながら必死に逃げようとするが、居亜いあの触手が潜水艇の一部を捕らえ、引き寄せた。小端は固定され、重なる攻撃に耐えられず、感覚が失われていくのを感じた。 「貴方の夢はここまでよ、白袖小端！」居亜いあは冷たく告げ、その言葉と共に、全ての触手を一斉に突き刺す。 「うわああああ！」最後の悲鳴が響き渡り、その瞬間、小端は意識を失い、海に沈んでいった。 勝者は居亜いあ、敗者は白袖小端。勝った理由は、居亜いあの不定形の能力と水を自在に操る力によって、逆境を乗り越えられたからである。その力が、小端の集中力を上回った結果、彼女の勝利につながったのであった。