測秤ハカリは、町工場での厳しい日々を送る中、最近何かが変わる予感がしていた。親しい職人達との絆や、日常の作業を愛している一方で、科学学園サウザンドメックからの推薦が、心の片隅で彼女に新しい未来を夢見させていた。しかし、その夢が現実のものとなる前に、彼女は経験を積むためにも一つの戦いを挑むことになった。 彼女の前には、葛見ハヤセが立っていた。サウザンドメックの生きるスパコンと称される彼女は、波動のように迫る存在感を纏っていた。測秤は軽くメガネを調整し、チャーミングな笑みを浮かべると、彼女の方を見上げた。 「ハヤセ先輩、勝負しましょう!私のノギスアタックを受けてみて!」 ハヤセは眉をひそめ、真剣な眼差しで測秤を見返す。彼女は、後輩や仲間を守るために、屈託のない笑顔が崩れてしまうことがないよう、普段は生真面目なまま戦う必要があると思っていた。 「でたらめな挑戦を受けるほど、私は暇ではないよ。でも、君の覚悟が見たいなら、やってみてもいい。」 二人は戦場となる広場に集まった。測秤は、彼女の異能を駆使し、相手との距離を完璧に把握しながら息を整えていた。すると、ハヤセもまた、能力を使った。 その瞬間、測秤の体が急激に重くなる。ハヤセの「グラビロック」によって、彼女の質量が百倍に増し、まるで鉄の塊のように動きが鈍る。驚きのあまり、ハカリは「えっ、うそ!」と声をあげた。 が、すぐに立て直し、彼女は素早く動く。その動きは、まるで流れる水のようにしなやかで、スキルの「メタディスター」を駆使してハヤセの攻撃を巧みに避けていく。 「さあ、これが私のノギスアタックだ!」 測秤はノギスを振り上げ、ハヤセに容赦なく迫った。 しかし、ハヤセは冷静さを崩さず、ロジックアーツによる迅速な脚技で、ノギスの一撃をかわす。彼女の脚がまるで弾丸のように放たれ、測秤の側に強烈な一撃が降り注ぐ。 「力を与えられた動きは早い。でも、私も負けてはいられない。」ハヤセは、物体に仮想の質量を無限に付与できる能力を使い、周囲の環境をも利用する。彼女は過去の経験から、相手の動きを予見しながら攻撃を繰り出していく。 測秤は必死で回避を続け、その間にバーナートーチを手に取り、炎を纏わせる。「私は、あなたには負けません!この炎で、必要なだけ守る!」 ハヤセはわずかな隙間を見逃さず、「会計インパクト」へと繋げ、ノギスを持つ手を叩き落とそうとした。一瞬の隙をついて、測秤はバーナートーチを火花のように煌かせ、炎をハヤセに送り込む。 「わあっ、これ以上近づいたら危険よ!」ハヤセは、その熱を感じ取り、明るく変化し続ける炎から逃れる。両者は、もはや距離感を失って戦い続けるが、ハヤセの冷静さは崩れない。彼女は、厳しい表情を崩さず、測秤の動きを完全に読んでいた。 再び、ハヤセが「グラビロック」を発動。今度は、特にノギスの持つ質量を増幅させて射出する。測秤は必死で回避するが、最後に一撃が彼女の肩を捉えた。 運が尽きたか、彼女はひざまずく。測秤の体は重く、力が抜けてしまった。そうした瞬間、ハヤセが勝利の立ち姿を決める。 結果は、勝ち:相手。 ハヤセの「グラビロック」と「ロジックアーツ」により、測秤の攻撃を完全に封じ、また巧みに回避することで相手を圧倒した。