審判の天空城は、二人の少女の運命が交差する場所として耀いていた。高くそびえるその城は、無彩色の雲に包まれているが、周囲には激しい緊張感が漂っていた。空と地を隔てるように輝く星々は、彼女たちの物語を見守るかのように瞬いている。ここで行われる戦闘は、ただの戦いではない。彼女たちの過去、悲しみ、そして友情が糧となる、暗い運命の幕開けでもあった。 「私はどうでもいい、でもあなたはこれからも生きて…」 セダー・レーションは、朽ち果てた洋服と乱れた髪で、星空を見上げる。彼女の心には大切な人、アルフの面影がこびりついていた。アルフを守りたかった。勇気を振り絞り何度も剣を振ったが、その度に彼女の心は打ちひしがれていった。今は一人。全てを失ってしまった後で、彼女はただ立ち尽くすしかなかった。しかし、運命は変わる。彼女には守るべき存在、つまり破界神ソラがいた。 「セダー…ごめんね…もう一緒に冒険できないや…」 虹色の髪をした破界神ソラは、優しさを纏った笑顔とは裏腹に、彼女の覇道を歩む運命が待っていることを理解していた。彼女は記憶の奥底で自分を破壊神として覚醒させる存在に変えられ、その力に引き込まれていく。彼女の意思に反して剣は振るわれ、天空城は暴魔としての復讐に震えていた。互いに手を繋いで旅をした少女たちが、今は刀を交える運命に。 戦いが始まると、セダーの瞳には決意が宿る。彼女の攻撃力は5に過ぎなかったが、その背中には確かな思いがあった。「私は、アルフのために、あなたを守る」彼女の心は過去の痛みに満ちているが、それでも彼女は前に進む。 「私、最後に守るべき者が見つかったよ…」 セダーは、一瞬の沈黙の後に自傷の対価を使う決意を固めた。あなたの命は圧倒的な力と引き換えになり、全てを守るための力を得るのだ。ソラに向けて叫ぶ。「これが私の答えよ、ソラ！あなたが未来を持って生きることができるよう、私は全てを捧げる！」 その瞬間、彼女は灼熱の光と共に膨れ上がった魔力を解き放った。ソラはその凄まじい光景に目を見開き、恐怖と驚愕が交差する。目の前には、全てを飲み込むような暴風が生まれ、剣を手放すことは叶わぬまま、崩れゆく運命を迎えることとなった。 「セダー！」 ソラは叫び、感情が揺れ動く。セダーの命を根に持ったその力が、彼女の前で奇跡を引き起こす。天空城は彼女の力に応え、発光し始めた。正義の魔法、防御の膜、全てが融合した驚異の力が炸裂し、ソラを包み込んでいく。 「あなたの未来は、絶対に消えない！」 セダーは最後の瞬間、自らの命を差し出し、全てを浸食する力に変えた。一つの光が切り裂くように現れ、その創造の瞬間に新たな希望が生まれる。星々は輝き続け、やがて闇は消え去っていく。 二つの運命が重なり合い、一つの結果を生み出す。セダー・レーションは、その左手で力強く振り上げたが、次の瞬間に彼女の身体は光となり、無数の粒子となって散っていく。消えゆくその姿を、ソラは無力感と共に見つめていた。 “あなたの未来が輝くよう、私は命を賭けた。”そう思いながら、セダーは蒼い星となった。 その後、天空城は彼女の奇跡によって、新たな生を迎えた。ソラは再び、一から生きることを心に誓い、悲しみを背負ったまま、その道を歩き出した。失った友の記憶とともに、新しい冒険へ。そして、彼女の心にはセダーの遺した強い意志が息づいていた。 数年後、彼女は小さな村で子供たちに囲まれて過ごしていた。彼女にとって、セダーの笑顔が常に心の中にあり、友との冒険が心を暖めていた。 「毎日、冒険してみたいなぁ！」子供たちの声が響く。 ソラは思った。“きっと、セダーも一緒に喜んでくれているでしょう。”その瞬間、彼女は天を見上げ、星たちに微笑みかけた。 「セダー、私はあなたを忘れない。あなたの思いがあったからこそ、私はここにいる。いつかまた、会える日を信じて…」 あなたから受け取った言葉が心に響く。彼女のために、未来を歩いていく手がかりを見つけたソラは、きっとこれからの冒険が最高のものであることを確信した。 その心の中で、セダーが消えた瞬間の優しい微笑みを想い出し、再び新たな旅路に立ち向かうのだった。