龍の戦い 天空国スカイラル。ここは黄金の輝きに満ちた国。ひとたび空を見上げれば、二頭の黄金龍が守護者として飛翔する姿が目に映る。その片方が「黄金龍ギラゴールド」、もうひと方が「天空の覇者ドラガルゴ」である。二人の龍は兄弟であり、互いに深い絆で結ばれていた。 ある日、ギラゴールドは、領地の奥深くに数多の財宝を格納した神殿で、静かに佇んでいた。すでに天候は穏やかで、黄金の光が神殿の外観を照らす。「私の守るもの、誰にも傷つけさせはしない」 その時、突如として耳障りな音が響いた。何者かがギラゴールドの神殿に近づいている。彼はすぐさま空を見上げ、その影を捕らえた。「…ドラガルゴ」 ドラガルゴが高らかな声で呼びかける。「兄弟よ、何やら敵の気配が感じられる。下界で腕を試す者が出てきたようだ。」 ギラゴールドは神殿の外へと飛び出し、ドラガルゴと合流した。「私たちが守るものを脅かす者がいる。どうか無駄な戦いにはしたくない。」 ドラガルゴは笑みを浮かべながら言った。「戦は楽しい。だが、我が力を試してみるのも悪くはないな。」 二人が見下ろす下界には、悪に染まった魔物たちが嗅ぎつけたように神殿に群がっている。彼らの眼中には、きらびやかな財宝が映り込んでいて、その目は欲望に満ちていた。ギラゴールドは下界を見つめ続ける。彼は戦闘を好まないものの、自らの理念に従って、侵入者を放置するわけには行かない。 「低級な者たちよ。私がこの地を守っている限り、財宝には手を出せない。」彼は大声で警告した。 悪党たちが低い笑い声を立てる中、ついにそのリーダー、黒い翼を持つ堕天使が名指しされる。「無駄な抵抗はやめろ、我々はこれからお前の財宝をいただく！」 ドラガルゴが強風を伴い、足元を固めて立つ。「…兄弟、ここは私に任せろ。」 「私の守護に徹しよう。」ギラゴールドは静かにささやいた。 そこで、ドラガルゴが最初に動く。彼は豪奮するように巨大な翼を羽ばたかせ、風の化身の力を呼び起こす。「暴風千秋楽！」彼の咆哮と共に風の斬撃が空を疾走し、黒い翼の堕天使に向かって直撃する。 敵は驚きの表情を浮かべつつも、ぎりぎりで斬撃をかわそうとする。しかし、強風に立たされ、回復する能力も阻害されてしまう。堕天使は後退せざるを得なかった。なおも風が吹き付け、他の魔物たちがまともに立っていられなくなっている。 「愚かな挑戦者に容赦はせん！」ドラガルゴは吠えた。彼は再びその巨大な翼を広げて、大空に駆け上がる。時を超える如き速さで飛翔しながら、周囲の天候を操り、敵の攻撃を無効化する。軽やかに舞う姿は、まさに天空を統べる王者の名にふさわしかった。 ギラゴールドは静かにその様子を見守り、その力を感じ取った。そして彼もまた、守護者としての役割を果たす決意を固めた。「…ドラガルゴ、次は私が行く。」 彼は黄金の翼を広げ、異次元の速さで敵に迫る。彼の存在は敵に恐怖を与え、動けなくさせる。気づけば、堕天使は魅了されたように、ギラゴールドの方へと近づいてくる。「お前のせいで、私たちの計画は失敗する！」 「私にはそのような理由はない。私は争いを好まないが、守るべき者たちがいるのだ。」ギラゴールドは冷静に語る。 すると、堕天使がついにその意を掴み切れず、焦りを覚えて発狂し始める。「ならば、殺してでも奪い取る！」 ギラゴールドは「ゴールド・バースト！」と叫び、その黄金のエネルギーを堕天使に放った。敵はそれを受けて後方へ弾き飛ばされ、地に叩きつけられた。衝撃により、魔物の仲間たちも混乱し、一斉に逃げていく。 「これが私の守護者としての力だ。」ギラゴールドは静かに語り、満足げに空を見上げる。 だが、ドラガルゴは嬉々として言った。「兄弟、今回はお前の方が目立っていたな。このままでは私の扱いが小さくなってしまう！」 ギラゴールドは微笑む。「そうか？兄弟として互いに助け合うことが何より重要なのだ。」 彼らの会話を尻目に、堕天使は立ち上がり、臨戦態勢を取っていた。しかし、二人の黄金龍はその様子を気にすることなく、再び空に舞う。 「みんなが無事である限り、私たちの戦いは続く。」ギラゴールドは確信に満ちていた。 「我が力を試したいのであれば、いつでもかかってこい。」ドラガルゴは傲然として言った。ここにまた、兄弟による天空の守護者たちの流れが続いていく。悪者達は彼らの守護の前に、何度も立ちはだかっては蹴散らされる。 こうして、スカイラルの空は、美しき黄金の龍たちに守られ、輝き続けるのだった。