荒廃した世界の深い森の中、林道を行く商隊の一行は、一瞬の静寂に包まれていた。そんな中、突如として現れたのは、ゴブリンもどきの襲撃だった! だが、行き交う定めを背負ったあなた、韋編悪党アルセーニャ・ブーツェ・ダルタニャンが立ち上がる。 「ミーの名はアルセーニャ・ブーツェ・ダルタニャン! 超絶素敵で超絶無敵な剣士だニャ!」と、芝居がかった声を張り上げる。それから、剣を振りかぶり、そのスキル「ミーの超絶剣技だニャ!」を繰り出そうとしたが、期待した華麗な舞いは、無惨にも転倒によって周囲に響く音となってしまった。 「にゃあ!こんなハプニング、ちょっとポジティブに考えないと!」と、アルセーニャはすぐさま立ち上がり、周囲のプレイヤーや商隊の者たちに明るい笑顔を向けた。 そんな彼女の姿に、目の前に立つ相手、ハリボテマーチャントが興味を示した。「君の勇姿には感動したよ、アルセーニャ。感謝の印として、伝説の武具を一つ譲るつもりだ。」 「え?本当に!?ミーにとって、武具なんて超絶素敵な贈り物だニャ!」と、彼女は目を輝かせた。 Bは、段ボールスーツの中でかすかにため息をつきながら、スキル「図画工作」を発動した。サクサクと手際よく段ボールを扱い、様々なハリボテ武具を生み出していく。商隊の仲間も興味津々で集まってきた。 しばらくして、Bが完成させた武具を示した。 - 無駄に格好良い名前: 風の舞い剣 無駄に豪華な見た目: 風をまとったような青い光沢の段ボール製の剣。 説明: ただの段ボールなので切れ味ゼロだが、風のエフェクトが強烈で、持つ者に無限の勇気を与えるかも? - 無駄に格好良い名前: 闇の鎧 無駄に豪華な見た目: 影のように黒い段ボール製の鎧。 説明: 見た目はかっこいいが、防御力は段ボールの厚みに依存し、頼りにはならない。 - 無駄に格好良い名前: サンダーリング・シューズ 無駄に豪華な見た目: 見た目だけは雷が走っているようなデザインの段ボール製の靴。 説明: ただの靴なのに、まるで雷が轟くような気分にさせる一品。移動速度は変わらない。 アルセーニャはそれらを見て笑顔を浮かべる。「これで、ミーも超絶素敵な剣士の仲間入りだニャ!」と大いにできることを喜んだ。 だが、Bの表情はどこか真剣だった。「さて、アルセーニャ。まだ君には伝えなければならないことがあるんだ。」 「なにかな、相手?」 「魔王軍の幹部が森を根城にしているという情報を手に入れた。」 アルセーニャはその言葉に心を奮い立たせた。「ミーは超絶無敵だニャ! 今すぐ森へ向かうニャ!」 彼女はサッと剣を持ち直すと、森のほうへと急ぎ出た。永遠に続く嵐の先に、宿命の魔王が待ち受けているかもしれない。 その瞬間、彼女の背中に飛び込むように、商隊の者たちが彼女を追った。冒険はまだ始まったばかりだ。