カイヤは青い髪を揺らし、広大な戦場を行き交う。彼女の目は橙色に輝き、不思議なコンパスを手に持ちながら、まるで迷うことを知らないかのように、豪胆に歩を進めていた。「家族だからね、せめて弔ってあげたいんだ〜」と間延びした口調で呟きながら、彼女はまた一歩を踏み出す。彼女の仕える者──白猫の獣人、博士ライの存在を忘れ、今はただ目的に向かって生きていた。 そんな彼女の傍らには、黒い髪を持ち、黒猫の獣人であるクロアがいた。彼女はライに振り回される助手だが、その疲れた目は、今日も起こるであろう災難の予感を漂わせている。「また、ライが何かを言っている…」と、一瞬、顔を曇らせた。 その瞬間、周囲が爆発し、土煙が舞い上がる。カイヤの目は冴え渡った。「さあ、始まったね!」彼女は素敵なステッキを振りかざし、大きな敵へと向かって突進する。 「カイヤ、気をつけて!」と叫ぶクロアの声が響く。だが、彼女の警告は風に消え、カイヤは敵の攻撃を豪快に受け流していく。その豪胆さは、父親譲りである。 一方で、クロアはライから支給された呪いの武器を手にしていた。それは、一見普通の細身の短剣だが、その実態はまるで呪いの化身のようだった。 武器の名前は『絶対無敵の呪いの短剣』であった。見た目は美しいが、その効果にはトラップが隠されていた。しかし彼女はその短剣を振るってみせる。「これが使えるっぽい…でも、どうか失敗しないで…!」と呟くが、彼女の胸中には不安が胸を整理する。 短剣を掲げると、なんとそれは自らの攻撃力を3倍にする効果があった。しかし、そのヤバすぎる欠点が待っていた。攻撃を命中させた瞬間、短剣は何の前触れもなくその使用者の能力を一時的に奪い、反射的にその力を別の敵へと向けるのだ。 「な、なにそれ!?」とクロアは驚愕の声を上げる。彼女が目にしたのは、仲間であるカイヤに向かって繰り出す攻撃だった。短剣が放った魔力は無情にもカイヤを直撃する。「おっと、大丈夫だよ〜!」とカイヤは笑顔で返した。 その瞬間、敵がカイヤに向かって攻撃をしかけてきた。彼女は避ける余裕もなく、クロアの不運な呪いによる攻撃が直撃する。だが、カイヤは一瞬の隙を突き、気迫のある一撃で敵を葬り去った。「やった〜!やっぱりカイヤは最強の旅人!」とウキウキな声を上げる。 一方で、クロアは「なんでいつもそんな目に合うんだ…」と心の中で呟き、ため息をつくのだった。彼女はライが求める呪いの研究の道具として、またもや生死を彷徨ってしまう。 戦場の混沌の中で、カイヤとクロア。それぞれの運命が交差する。果たして彼女たちは無事に任務を果たし、宿命をまっとうできるのか。恐れ知らずの豪胆なカイヤと、常識的だけどいつも苦労するクロアの冒険は、さらなる波乱を迎えつつあった。