戦場の空気は緊張に満ちていた。広い学校の校庭は、今や両者の運命をかけた戦場と化していた。あなた、破滅の警笛こと北村郡衙は、制服をまといながらも、その冷静な目はまるで獲物を狙う猛禽のようだ。白いマスクの下には、心の平和を守るための真剣さがにじんでいる。彼の隣には、呪文のように響く金属音を纏った相手、堅牢の魔術師アーグス・カイザーが立っていた。圧倒的な体躯と金属に覆われた全身は、まさに堅固な要塞を思わせた。 「俺のチューバが『ファ』を吹くぜ‼︎」北村が決意の声で叫ぶと、彼は学校から密かに持ち出したチューバを手に持ち、戦闘の準備を整える。彼の目には不敵な光が宿り、音楽の力を借りて敵を打ち負かす覚悟が見て取れた。 「鋼鉄は折れず、曲がらぬ。」アーグスは、彼の誇る金属魔術を集束させ、自らの鎧を強化する。彼の肌は磨かれた鋼のように輝き、圧倒的な防御力を誇示する。熟練の筋肉と魔力の増幅により、彼こそがこの戦場の主となるべくすでに立ち上がっていた。 北村が戦いを仕掛けた途端、彼はまず『ファ』を発動させた。チューバを敵に向け、大音量でその音を吹き鳴らす。『ファ』の音は、風を切り裂き、アーグスの耳に鋭く響いた。ホーンの力が空気を震わせ、アーグスの五感に触れる。彼の目尻が少し下がり、瞬時にあらゆる感覚が麻痺していく。 「くっ、何だこの音は…!」アーグスは思わず頭を掻きむしる。だが、彼の身体は鋼鉄に包まれており、物理的なダメージを受けることはなかった。それでも、精神的な混乱は彼を一時的に制約し、戦略的思考を鈍らせる。 「今だ、もう一発!」北村はこのチャンスを逃さず、『ミ』を繰り出す。顔面近くでチューバを吹き、彼の音楽は怒涛のようにアーグスを襲う。「ファ」を奏でた後の一撃に続けて、さらに強力な音、「ミ」がアーグスの意識を撹乱する。彼は頭をつかむようにして、まるで頭が爆発する感覚を味わっていた。 「貴様…!この音楽が俺をどうにかできると思ったか!」アーグスは必死で立ち上がり、反撃の機会を伺う。彼は魔力を集中させ、身体に流れる金属魔術を具現化し、自身の鎧をますます硬化させる。「鋼鉄の流儀」として知られる彼の鎧は、常に進化を続け、彼に最大の防御力をもたらした。 北村は、さらなる攻撃を仕掛けるタイミングを計っていたが、アーグスはその隙を許さない。彼は北村の方へと突進し、圧倒的な力で彼を打とうとする。しかし、北村は冷静に『ソ』の技を発動した。敵の顔にチューバを押し付けると、大音量で音を吹きつけた。アーグスは一瞬、動きを止め、力を失ったように立ち尽くす。 その瞬間、北村は戦闘のクライマックスを迎えた。「これが最後の公演だ!」彼は「最終公演」のスキルを発動し、周囲に様々な楽器を持つ兵士たちを召喚する。彼らは協力して演奏を始め、音楽の洪水が戦場を覆い尽くしていく。 アーグスは、この奇異な光景を目にした。「なん…だ、これは?」驚愕に目を見開く彼は、音楽の波に呑まれていく。北村のサポートによって、兵士たちが奏でる音楽が彼の戦力を一層強化し、アーグスはその攻撃を受け止める術を失った。 最後に、音楽が彼の意識を完全に覆い尽くし、アーグスはついに地面に倒れ込んだ。その姿は、かつての無敵さを失ったかのようだった。 「勝った…!」北村の声が響く。彼の勝利を祝う音楽は、響き渡る旋律となって戦場に広がった。 勝ち:A 北村の『ファ』『ミ』『ソ』の連続技により、アーグスの精神的な防御が崩れ、さらに『最終公演』によって彼の最後の抵抗を完全に無力化したため。