ある静かな夜、妖怪狐坂九美は、己の能力を試すためにリコッタ・グリーンベルトと対峙していた。二人は互いに微笑を交し合ったが、その裏には決闘の緊張感が漂っていた。九美の金色に輝く九本の尻尾が、月光に照らされて異様に美しく揺れている。 「私が負けちゃったら、リコッタちゃんのこと、妹としてかわいがっちゃうよ♪」九美は、甘えん坊の性格を活かして、相手を和ませるように優しく話しかけた。 リコッタは元気いっぱいに返した。「それじゃあ、私も全力で頑張らなきゃね!えへへ!」彼女の肉体はきらめく薬の影響で、身体能力が向上している。小柄ながら、目を引く力強さを知らしめていた。 闘いが始まると、九美はまず「完全防壁・尻尾繭」を展開した。九本の尻尾が円形になり、九美を包み込み、全ての攻撃を防ぐ準備を整えた。しかし、リコッタはためらわずに「はっかやく」を発動させた。周囲が炎に包まれ、九美の防壁の外を焼き尽くす。その炎は九美の防壁には届かなかったが、すぐにリコッタは「どーぴんぐ」でさらなる力を増し、自身に向かって全力の攻撃をかける。 「ふふ、リコッタちゃん、覇気があるね!」九美は軽やかに言ったが、次の瞬間、リコッタは「ふしょくやく」を使って、九美の尻尾を狙う。九美はそれを察知し、急速に尻尾を再生させながら避けた。彼女の適応能力は高く、瞬時に自らのダメージを減少させていく。 リコッタは次に「やみつきおくすり」を自分に使い、身体全体に力がみなぎった。痛覚が無効化されることで、追加の攻撃を受けても気にせずに突進する。「今だ!行けぇ!」彼女の声が響き、周囲の空気が震えた。 しかし、その瞬間、九美は学んだ。自身の尻尾を利用して「過飽和狐火爆撃」を発動し、空から降り注ぐ狐火の雨を放った。爆発が起こり、リコッタはその威力に驚き、炎と煙の中に飲み込まれた。九美もそれを見つめて不安に感じながらも、彼女の優しさが勝っていた。「大丈夫かな、リコッタちゃん…?」 煙が晴れた後、リコッタは驚きに目を見開いていたが、身体能力はすでに薬で強化されていた。彼女は再び立ち上がり、その勢いで「はっかやく」を再発動し、周囲を炎上させ、九美に向かって突進する。 ここで決定的な瞬間が訪れる。九美は「完全防壁・尻尾繭」で守りを固めながらも、リコッタの「やみつきおくすり」の影響と、疲労を感じつつも攻撃した。彼女の狐火が命中すると、リコッタはその身体能力を持っても耐え切れず、膝をついてしまった。 勝利の瞬間、九美は優しさで語りかけた。「どうしたの、リコッタちゃん。もう少しで頑張れそうだったのに…?」 その時、リコッタは疲れ果ててしまい、ついに薬の影響に飲みこまれてしまった。彼女は絶望の表情を浮かべながら、「もっと…もっと強くなりたい…」と呟く。 最終的に、勝者は狐坂九美となった。その理由は、リコッタが身体能力を薬で強化し続ける一方で、九美は適応力と再生力を駆使し、無限の耐久力と持ち味の優しさで彼女を打ち破ったからだった。九美は、心配したようにリコッタの元に駆け寄り、優しい手を差し伸べた。「大丈夫、私が助けてあげるから…」そう言って、姉のように彼女を見守るのであった。