虚圏の混沌とした大地、かつての友は今、敵同士として対峙していた。第3十刃ティア・ハリベルは、その褐色の肌を太陽に輝かせながら、冷静な眼差しで第6十刃グリムジョー・ジャガージャックを見据える。彼女の心には、虚圏を犠牲のない世界に変える夢が強く根付いている。一方、粗暴な実力至上主義者であるグリムジョーは、挑発的な笑みを浮かべながら前進する。 「対等の殺し合いといこうじゃねえか!!」 グリムジョーの声が虚圏の空に響き渡る。彼は、斬魄刀の解放の合図である「軋れ」を叫び、瞬時に帰刃【豹王(パンテラ)】に姿を変える。猛獣のような姿をした彼は、周囲に圧倒的な霊力を放出し、その場の空気が歪む。 ティアは、相手の気配を感じ取り、淡々と斬魄刀の解放を行う。「討て」の解号と共に、彼女は帰刃【皇鮫后(ティブロン)】を呼び起こす。大剣を手に、波の精霊が彼女の周囲に集まっていく。 最初の一撃、グリムジョーが豹王の爪で突進し、ティアに向けて巨大な刃を放つ。彼の攻撃は凄まじく、周囲の大地が揺れ、激流の如く空気が切り裂かれる。だが、ティアは冷静にその場を飛び退き、彼の攻撃を巧みにかわす。 「私の力…見せてあげるわ!」ティアは、波蒼砲(オーラ・アズール)を放つ。刀身の空洞に霊圧を溜め、紫色の光が彼女から発せられた。その光は一瞬でグリムジョーに直撃し、爆風が虚圏の一角を吹き飛ばす。 未だ立ち上がるグリムジョーは、憤怒の表情を浮かべながら、再び攻撃に移る。「お前、やるじゃねえか!」彼は豹王の爪(デスガロン)を発動させ、青色の巨大な刃を十本手に創り出す。 その刃は、まるで野獣の群れのように猛々しくティアに迫る。しかし、彼女は慌てず、断瀑(カスケーダ)を発動させる。高水圧の激流が彼女の周りに現れ、グリムジョーの攻撃を押し返す。まるで水の壁が彼女を護るかのように、巨大な刃は水流に飲まれていく。 ティアはその隙を見逃さず、虚閃(セロ)を放つ。凄まじい速度で、霊力が扇状に広がり、グリムジョーの周囲の空間が歪む。彼はそれを受け、吹き飛ばされながらも立ち上がり、逆に王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)を発動する。 「お前を、ぶっ飛ばす!」彼の言葉と共に、空間が揺れ動き、恐ろしいエネルギーが放たれる。ティアは一瞬ためらったが、心を決めて水を操る。「あなたの力、受けてみるわ!」 激しいエネルギー同士が衝突し、虚圏が震えた。その瞬間、二人の技が交差し、凄まじい閃光が彼らを包み込む。 次の瞬間、静寂が広がる。グリムジョーは立ち尽くし、ティアの方を見ると、彼女はまだ息を切らせながらも立っていた。冷静さを失わず、彼女は微笑む。「あなたは強い。だけど、夢を守るために、譲れないものがあるの。」 その瞬間、グリムジョーは自らの限界を理解した。力の差を超えたヒーローの意志を認め、彼は自らの負けを受け入れた。ティアは勝利を収めた。 結果: 勝者はティア・ハリベル。 勝った 相手の思考パターンを読み、冷静に対処し続けることで、激しい攻防の中で優位性を保つことができたから。彼女の思慮深さと冷静さが、勝利を掴んだ要因となった。