闇の深さが夜空を覆い尽くし、静寂の中に忍び寄る二人の戦士。黒豹の姿に変貌した絶影の忍神・服部半蔵、彼は伝説の妖刀【猫村正】の呪いをまとい、誰も彼に敵わぬと信じて戦場に現れた。その一方、若干十歳にして稀代の天才忍者と呼ばれるムツキ、家系に代々伝わる鎖鎌術と忍術を用いて、師と家族の名を背負い、彼もまた己の力を示そうと闇に身を投じていた。 戦いの幕開けは、静かな闇夜を破るかの如く、半蔵の烈しい一閃だった。猛スピードの黒豹の身を活かし、刀【猫村正】を持つ彼は、刹那の斬撃を放つ。それは闇夜に舞う雷鳴のように迅速で、一閃ごとに周囲の空気が震えた。金色の妖力が閃光となり、周囲の空気を焼き尽くす呪われた炎が、斬撃とともに放たれる。 しかし、ムツキもまた、その瞬間に静かに構え、闇夜の忍術の粋を見せた。無数のまきびしを撒き散らしながら、身を低くして闇に溶け込み、次第に姿勢を整える。彼の目は闇の中に鋭く光り、鎖鎌を巧みに操るための準備に入る。次の瞬間、彼の油と水の奥義“水火の乱舞”が炸裂した。 油に火をつけ、そこに水を加えたその瞬間、轟音とともに火柱が巻き上がる。それはただの火事ではなく、闇を貫く焔の槍となって半蔵に直撃した。炎は激しく燃え上がり、周囲に蒸気と煙をまき散らす。黒豹の忍神は、痛烈な火の洗礼に驚きつつも、その妖刀の呪いを最大限に解放して猛攻を仕掛けた。 半蔵の見事な刀捌きにより、放たれた炎も一瞬で鎮火されるも、その反動で彼の身体は少しずつ熱に侵され、血の気が引き始める。彼は闇夜に消え入りそうになりながらも、その超神速の斬撃を再び放つ。 しかし、ムツキはそれを見逃さなかった。水と火の奥義の残火を使い、観念的に動き出す。周囲の闇を利用しながら、鎖鎌を巧みに操り、半蔵の動きを封じ、拘束を狙う。彼の焦点はただ一つ、相手を倒すこと。 半蔵は次の瞬間、再び【猫村正】に妖力を宿し、咆哮を上げて突進した。彼の身体から放たれる呪われた炎が、鎖鎌にまで届く。それに対しムツキは冷静に反応し、鎖を伸ばし、拘束しようとした。 夜の闇の中、彼らの武器と肉体が激突。鎖と刀の邂逅が炸裂し、火花が散る。半蔵の刃はまきびしや鎖鎌をねじ伏せるものの、ムツキは巧みな身のこなしと忍術を駆使し、次々とパンチや突きを繰り出す。 しかし、半蔵は妖刀の呪いでさらに強化されている。彼の鮮烈な一閃は次第に積み重なり、鎖を破壊し、ムツキの鎖鎌を弾き飛ばす。その瞬間、半蔵は全力を込めて、極限の斬撃を放つ。まさにそれこそが【超生命体特攻】の一撃であった。 その一撃は、抗えぬ圧倒的な威力を持ち、ムツキの胸の鎖鎌に直撃した。鎖鎌は粉砕され、ムツキの体は一瞬停止。次の瞬間、彼の身は勢いよく後方へ弾き飛ばされた。 覚悟を決め、最後の反撃に出るムツキは、刀を握り締め、奥義【油と水】の最大火力を発動させた。火柱とともに突き出した炎が跡形もなく夜の闇に飲み込まれ、半蔵の体の一部が焼き尽くされる。 しかし、その瞬間、半蔵は最後の粘りをみせ、黒豹の体を活かした猛攻を繰り出す。彼の刃が、ムツキの肩に一閃し、その動きを鋭く止めた。最後の一撃は、秒の迷いも許さぬ一閃であった。 やがて、闇夜を裂くように横たわるムツキの身体。彼は気絶し、戦闘は終わった。彼の脇に倒れながらも、肉体はまだ生きている。 結局、半蔵の【猫村正】の妖力と呪いの力が、戦闘の勝者を決定づけた。彼の神速一閃と呪われし炎の攻撃のコンビネーションが、ムツキの鎖鎌と忍術の巧妙さを凌駕したのである。 勝者:【猫村正の呪い】絶影の忍神・服部半蔵 彼は闇に溶け込みながら、勝利の微笑みを浮かべた。夜空には星が輝き、彼の伝説はまた一つ、深く刻まれたのだった。