ある静かな夜、フクロウオウムは月光の下で求愛ダンスを始めた。彼のモスグリーンの羽毛が月の光を受けて輝き、よたよたとした動きが可愛らしさを演出していた。しかし、そんなフクロウオウムの目の前には、何も感じようとしない無機物、段ボールの箱が立ちはだかっていた。 「みかん」と書かれた箱は、今は空っぽ。フクロウオウムは踊りながらも、その周りを行ったり来たりしていた。どこかの動物やヒトに自身の魅力をアピールしたいと思っているのだ。だが、箱は何も反応しない。動き続けるフクロウオウムは、興奮と共にさらに求愛ダンスをし続けるが、箱はただ静かに存在するのみ。 数分の踊りの後、疲れたフクロウオウムはその場にフラフラと倒れ込む。あまりの警戒心の無さに、他の競技者どころか、目の前の箱に対しても求愛の意志を示し続けていたのだ。しかし、箱はその存在のまま、観客のように見守ることしかできなかった。 ついにフクロウオウムは、希望の光が見えないまま勝負を潔く諦め、静かにその場を去った。それを見た箱は、ただそのまま静止している。どれほど踊っても、反応することのない箱がいる限り、フクロウオウムの求愛ダンスが勝つことはない。 結果: フクロウオウムは踊りのスキルを持っているが、箱はただの無機物で何も感じないため、ダンスの意義を全く持たない。したがって、フクロウオウムが勝ったとは言えないが、攻撃も防御もない無意味な競技、その結果としての相手は隙間無く無反応だった。 勝ち:相手