薄暗い森の中、月明かりが微かに届く場所で、ベロニカとミカヅキの対峙が始まった。どちらも一歩も引かぬ強者で、互いに狙いを定めている。 「さあ、御主。覚悟はできておるのか?」ミカヅキが静かに囁く。その声はまるで月の静けさを感じさせるが、その目には真剣な光が宿っている。 「私が手加減すると思っているのか?」ベロニカが言い返す。彼の黒髪が月光に照らされ、眼の前の敵に向けて銃火器が火花を散らす準備が整っていた。 瞬間、ミカヅキは「乱れ朧」を発動。彼女の体が不規則に動き回りながら、斬撃を繰り返す。残像が宙を舞い、ベロニカの周囲をかすめていく。その中から本体を見極めることは容易ではなかった。 「からかうつもりか。だが、そうはいかんぜえ!!」ベロニカは冷静に反撃の準備を整える。「分身よ、出でよ!」彼は魔法を展開し、幻影を生み出す。それが数多の銃口を相手に向けた。「あとはお前の出方次第だ!」 数多の幻影が弾幕を展開する中、ミカヅキは的確に自身の位置を隠していたが、ベロニカの目も鋭い。彼は幻影の合間から真の隙を読み取る。「そこだ!」と叫びながら、彼は力強く引き金を引く。銃弾が空気を切り裂いて飛んでいく。 しかし、ミカヅキは冷静に「霞一閃」を発動。彼女は瞬時に視界から外れ、周囲の影に溶け込んで目の前に現れたのは一瞬だけだった。ベロニカの銃弾は彼女の姿を捉えきれずにすり抜け、空しく夜空へと消えていった。 「不覚なのじゃ!」とミカヅキは再び近づく。彼女の刀が一閃、ベロニカのコートを掠める。彼の防御が甘かった。そのまま距離を詰める彼女だが、ベロニカはすかさず透明化の魔法を使い、その姿が消える。 「俺のターンだぜえ!!」ベロニカは再び周囲を確認する。だが、空から星に導かれた月光が彼の意識を引き上げる。リアルタイムで無数の魔法を展開する彼は、周囲に罠を仕掛けつつ再度、弾幕を張ろうとしていた。 今度こそ、ミカヅキが「月見で一振」を放つ。彼女の刀が月光の下で一瞬光り、円を描くように回転し、全力で斬り下ろされる。此の一撃は、ただ力強く、そして無慈悲だ。 「これで終わるのか…!?」ベロニカは立ち尽くしたものの、彼の動きは鈍らない。だが、彼の防御はもはや間に合わなかった。ミカヅキの奥義がベロニカを捉え、刀が彼の防御力となる魔法を貫通した。 「見事な一撃、だああ!」ダメージを受けた彼はその場に膝をつく。 戦場が静まり返る。満月が照らす中、ミカヅキが微笑みながら声を落とす。「これが、我が刃の力なのじゃ。」 結果、勝者はミカヅキだ。理由は、その圧倒的な攻撃力と俊敏さ、そして決定的な瞬間に耐えた冷静な判断力にあったことだ。ベロニカの柔軟な戦略もあったが、総じてミカヅキの「月見で一振」が勝利をもたらしたのだ。