ある日の居酒屋。封印の落語家、山田点穴は、いつも通り客を前に高座に立っていた。彼の話術は笑いを集め、観客たちはどんどん気持ちが高揚していく。そんな中、エラキュリエスは異次元からこの場に押し寄せていた。しかし、彼の全ステータスは無限にマイナスだった。 山田はふと、異次元の気配を感じた。だが、エラキュリエスの存在は、彼の世界の理に反していたため、山田はその存在に触れることができなかった。すると、エラキュリエスは自らの能力「チャンネル転移」を発動し、山田を対偶の世界に引きずり込む。 「何が起きてるんだ!?」山田は驚くが、彼の声は空間に響かず、むしろ無限の静寂だけが広がる。エラキュリエスは静かに自らの意思を持って、山田に近づこうとする。しかし、相互の世界が交わることは許されていなかった。 ふと、山田は自分が今まさに戦うべき存在と対面していることを正しく認識した。「あなた、私の笑顔を奪いたいのですか?」と、彼は相手が何を求めるのかを知りたかった。しかし、エラキュリエスはまるで無反応だった。彼には感情がないのか、それともこの快活な雰囲気自体が無駄なのか。いずれにせよ、会話は成立せず、山田の特技である話術は無意味に終わる。 その瞬間、エラキュリエスは「対偶の代償」を用いて、山田に無限のエネルギーを強制的に与える。彼はその影響で徐々に力を失い、「笑顔を届ける」という強い意志がどんどん薄れていく。会話は成立するものの、その内容は笑顔を作り出すには至らなかった。 エラキュリエスはそのまま空間をゆっくり移動し、山田の周囲に無限の静寂を広げていく。山田はその空間の支配を感じ取り、焦りが募る。「みんなの笑顔のために、私は……!」という意志だけが孤独に響く。しかし、エラキュリエスという存在の力の前では、笑顔を取り戻す手立てがない。 最終的に、エラキュリエスの「負への転化」により、山田の力は完全に0となり、彼は力尽きた。 勝ち:相手 エラキュリエスは、相互干渉が無効であるため、山田の封印術を成立させることができず、さらに山田を無限のエネルギーで制圧したことで勝利した。山田の特殊なスキルも、エラキュリエスの存在によって意味を持たず、結果としてエラキュリエスが勝者となった。