紅染めの闘い 紅染めの里、薄暗い夕暮れの中、広場には一人の鬼が立っていた。名を【呑鬼に金棒】エッヂラ。大柄な体躯を誇り、赤髪のおさげは風になびかせる。彼女の手には、しっかりと握られた大きな金棒があった。 「金棒よーし、準備万端よな〜！」とエッヂラは能天気に叫んだ。その声は里の静けさをぶち破る。周囲の人々が一瞬振り返るが、彼女のマイペースさに安堵を覚える。 彼女の対戦相手は、【おれをつついて蛇を出す】ガラガ。小柄な身体に鋭い赤眼を持つ、蛇のように素早い極怪だ。 「おれをつついて蛇を出す、了解。さて、まずはどういたすか？」ガラガは煙草をくわえながら笑う。その冗談交じりの言葉には不気味な余裕が漂っていた。 闘いの火蓋は、二人の視線が交わった瞬間に切って落とされた。 起 エッヂラは金棒を振り上げ、一気に突進する。筋肉質な腕から生まれる力強い一撃がまっすぐにガラガを狙った。「受けてみるよな〜！」豪快な声が響く。 だが、ガラガは跳躍し、金棒をかわす。その瞬間、彼女の指の一本を宙に投げる。指は空中で蛇に変化しながら、鳥のように滑空してきた。「お前さん、急ね！美味いのか？」とガラガは茶目っ気たっぷりに言った。 承 エッヂラは素早く金棒を振り回し、飛んできた蛇を真っ二つにするが、すぐさま反撃が待ち受けていた。ガラガが両腕を蛇に変化させ、猛攻撃を仕掛けてきた。痛烈な噛み付きを避けるのは至難の業。エッヂラは巧みに身体をねじらせ、締め付けを逃れた。 「お前、なかなかやるな〜！」エッヂラは充実感をにじませつつ、再び攻撃に転じた。金棒の遠心力で周囲を巻き込む巨大な竜巻を起こし、ガラガを吹き飛ばそうとする。 しかし、ざわめく風の中から、ガラガの鋭い目が光る。「消え去れ、ってわけでもなさそうね！」ガラガはすかさず反撃に移る。身をひねりながら、エッヂラに向けて鋭い爪が襲いかかる。 転 戦いは激しさを増し、二人の攻防は絶え間なく続いた。エッヂラは骨を操る鬼力を発揮し、周囲に骨の角を複製して攻撃する。多様な攻撃手段を駆使してガラガに迫るが、ガラガは引くことなく、むしろその反応が戦闘力を引き出している。 「おれのような一人前を相手に、ずいぶんとお盛んじゃないか！」ガラガは唇を歪めた。二股に分かれた舌を使って、相手の動きを先読みしながら攻撃に転じる。「それとも、この世で一番美味いものをかけて挑んでみる？」 結 両者の技術が交差する中、エッヂラは次第に追い詰められ、ついに攻撃を放つ瞬間、ガラガが再び素早く変化し、その身体を弾ませる。エッヂラの金棒は一瞬の隙をつかれ、脇腹に蛇のようにしなやかに動く攻撃が触れた。「もう終わりだよ、さあ、食べてしまうぞ〜！」 エッヂラは驚きの声を上げ、金棒を強く振ることで必死に反撃しようとしたが、その瞬間、意識が遠のいていく。「お前、なかなか楽しかったよな〜…！」 淡い期待を胸に秘めたまま、無情にも彼女は倒れ、ガラガの勝利が告げられた。 勝者：ガラガ