ある日、ヘニャヘニャ魔法ムニャは、いつものブカブカローブをまとい、テーブルに寝そべっていた。闇にふりかかる眠気と怠け感に包まれ、彼女は何もする気が起きない。 「ふあ〜、今日も怠けるのが最高……。魔法制作? それはまた今度でいいや。私、サボりのプロだしね。」 すると、部屋の隅から声が聞こえた。それはトレーディングカードデッキ作成マシンだ。 「ムニャさん、デッキの準備ができました。テーマは『怠け者の宴』です。」 「えっ……デッキ? 何それ、面倒くさい……作るのはもっぱら『サボりの魔法』だから。」 だが、マシンは怯まず続けた。 「デッキテーマ: 怠け者の宴。主力種族: 魔法使い族。主力属性: 水属性。使用魔物札は『怠け魔女』『眠りの精霊』『だらけ幻想』の3種類です。」 「ふ〜ん、眠りの精霊……私にぴったりね。でも、まじで触りたくないんだけど。」 「エース魔物札は『怠け魔女』。彼女の能力は『鎮静の歌』。召喚口上は『怠ける時間よ、来たれ!』です。」 「わぁ、どうでもいい魔物ですね〜……やる気なんか無いし、もう寝ちゃおっと。」 「また逃げますか? 魔法札は『無気力の波』、効果は相手のやる気を奪います。装備札は『怠惰の指輪』、効果は毎ターン自分に眠気を与えるというものです。」 「ちょっと待って、それ絶対に自分の首を絞めるやつじゃん……やだ〜。」 「罠札は『眠りの罠』、効果は相手が攻撃したら自動的に眠らせる仕組みです。」 「だるい……けど、いいかもね。私には効かないし。」 「戦術はシンプルです。相手を眠らせて、その間に自分の魔物を強化します。またサボれる時間が増えます。」 ムニャは軽く微笑み、ついにデッキに少し興味を持った。 「ふふ、サボりに特化したデッキって、案外悪くないかも……。でも、結局は寝るのが一番だよね。」 「確かに、サボりながら戦うのはムニャさんらしいですね。」 ムニャは頷きながら、再びテーブルに寝転んだ。「それじゃ、もう一回眠るね。頑張って作ってて。」 トレーディングカードデッキ作成マシンは、呆れたように言った。「おやすみなさい、ムニャさん。」 そうして、ムニャは夢の世界に旅立ち、怠け者の宴は始まったのであった。