静寂の中、白羽は【神刀】を手に正眼の構えを決めた。彼女の存在は、まるで神々しい光に包まれているかのようで、周囲の空気が緊張感をもって固まった。彼女の目は鋭く、心は澄んでいた。不安や恐れは微塵もなく、ただ一つの目的、それは彼女が選ばれた巫女として行うべき戦いだった。 対する蝶は、透明感あふれる美しい存在。ひらひらと舞い上がるその姿は、まるで夢の中の幻影のようで、見る者を魅了してやまない。しかし、彼女には意志や感情が存在しない。ただ静かに舞い続けるだけである。その存在は、美しさの象徴でありながら、同時に不可避の滅びをもたらすものとして現れていた。 戦いが始まると、白羽の精神はさらに研ぎ澄まされた。彼女は相手の思考を見透かし、どのように行動するかを読み取っていく。すると、不吉なことに蝶が羽ばたくたびに、空間が微かに歪み始めた。「滅びの羽ばたき」と名付けられたその技は、否応なく空間の因果を壊し、静かに相手を滅ぼす準備を整えていた。 だが、白羽は冷静だった。彼女は【神刀】を構えることで、相手に攻撃を仕掛けずとも、相手が能力を使おうとした瞬間にその行動を見逃さなかった。刀身は煌めき、蝶の羽音が止まる。その瞬間、相手の思考が完全に無防備になる。空間が歪む様子を見て、白羽は一歩を踏み出した。 「《奥義:白羽の刃》」と叫び、白羽は急速に相手の間合いに入り込んだ。時間が止まったかのように感じられる。その一瞬で、相手の存在は彼女の視界から急速に消える。しかし、彼女はそれを恐れなかった。むしろ、その瞬間が彼女の真価を発揮する時であった。 白羽の剣が一閃し、蝶の急所を正確に貫いた。その剣は光と共に舞い、蝶の体を貫通していく。美しさを称えた存在は、その瞬間に虚しく滅びた。「滅びは必ず訪れる」と、蝶はまるで預言のように言わんばかりに、消えていった。しかし、白羽の中には彼女の存在が永遠に刻まれた。 勝ち: あなた 白羽は相手の行動を見透かし、相手が無防備になる瞬間を捉えて一閃の攻撃を放つことに成功した。相手は美しさを持ち合わせていたが、無防備な状態を突かれた結果、敗北を余儀なくされた。