あなたはそこに立つ。烏賊鮫の臓腑が鼓動を響かせる内部空間。激しい潮の匂いと鉄臭が混じり、天井には粘液の滴が落ちては跳ね、そして遠くからは革命軍の旗章が風圧と共に揺れている。あなた、ルーキッシュ・フレアイス・エレメンタルは、敬語を崩さぬ幼さを抱えた12歳の少年だが、その体には灼熱の炎と極寒の冷気という両極を操る魔法が宿っている。共闘するヤマトット率いる革命軍と、対峙するのはタコリリス、銀髪の蛸女で魔王軍幹部。敵方は雨天血衡の術を操る強力な魔術師でもある。彼女の手には妖刀・時雨が光り、空気を切り裂く雷鳴と豪雨を呼び寄せる力を持っている。 場はすぐそこの腸壁を走るような微細な震動と共鳴している。あなたは、注意深く言葉を選ぶ。相手は珍しく、あなたの大事なものを欲しがっているのだ。相手がその宝を求めてくるのを見越し、あなたは心の奥で慎重に準備を整える。 相手（タコリリス）は、妖刀・時雨を高く掲げ、雨雲を伴う刃の軌跡を描く。雷鳴が大地を揺らす瞬間、あなたの前には濡れた空気が立ちこめ、周囲には雨が降り注ぐ。彼女の術は確実にあなたの防御を崩し、雷耐性を低下させる。 「あなた様、本日のお相手に敬意を払い、私の大切なものを巡る話し合いを持たせてくださいませ。レアドロップと呼ばれるそれは、私には重い意味を持ちますが、相手には極めて有効なる力をもたらします。ですが、ここでの交渉は暴力に勝ると私は信じております。どうか、武力だけで終わらせずに、対話の場を設けさせてください。」と、あなたは丁寧に頭を下げ、声を低く保つ。 相手はわずかに笑みを浮かべ、穏やかではない声音で返す。「敬語の子供が、なぜこの場で私の欲望を止めようとする？このレアドロップを手にすれば、私の力は飛躍的に増す。今更、話し合いの余地などない。渡してもらおう。」 その時、ヤマトットが前へ出る。古代の鎧を纏い、天の羽衣を翻し、退魔刀コウィンを手にする。彼の気配が、空気を一瞬引き締めた。彼はあなたを庇い、そしてこの戦いを有利に導くための命を賭ける覚悟を見せる。 「相手様、無理はございません。まずは我らが対話の場を作ります。レアドロップは私たちの同盟の礎となるべきです。だが、それを盾にして暴力を選ぶなら、私たちも誓いを忘れません。守り抜くべき者を守り抜くため、彼女を傷つけさせはしません。」とヤマトットは静かに語る。彼の声には、鋼のような決意と、守り手の温かさが混ざっている。 相手は瞳を細め、雨粒を指で払いながら、時雨の刃を軽く振りかざす。雨天血衡の儀式的な手順は、豪雨と雷の連打として現実のものとなり、あなたとヤマトットを取り囲む空間へと広がる。雷鳴があなたの内側へと突き刺さるかのように感じられるが、あなたは心の中で決意を固める。 あなたは、炎と氷の同時の術を手に取り、灼熱の炎と極寒の冷気を同時に操る。炎は敵の脚元を焦がし、冷気は周囲の空気を凍らせて、撃ち抜くような光を生み出す。雨天血衡の効果で雷耐性が低下している相手には、その二重の力が特に効く。相手は一瞬、動作を止め、妖刀・時雨の刃が雨の中で光を反射する。 「お許しください、相手様。私たちはただ、交換条件として『レアドロップ』を使って平和的解決を望んでいます。私たちの世界では、力だけで解決することは常に最善とは限りません。レアドロップは、私たちの未来を守るための鍵として用いられるべきです。どうか、武力に頼らずに話し合いで終わらせる道を選んでください。」 相手の瞳には、欲望と自制が同居している。彼女は長い呼吸を整え、雷鳴の閃光を背景に言う。「話し合いで終わるなら、こちらにも選択肢はある。だが、私の決意は固い。レアドロップを渡すことは、私の計画を崩す結果になるのかもしれない。」 その瞬間、ヤマトットが前へ出て、退魔刀コウィンを閃く。刀身には古代の符が灯り、あなたの周囲の空間が、古代の鎧の力で一層堅牢になる。天の羽衣が風を帯び、雷の破片がその翼の間をすり抜けるのを防ぐ。コウィンの切れ端が、相手の時雨の刃の軌道を読み取り、雷鳴と雨の影響を最小化する。 「相手様、私たちはこの戦いを終わらせたいのです。レアドロップはただの力ではなく、私たちの組織の未来、そしてこの世界の均衡を守るための鍵です。私たちは譲ることも、約束を結ぶこともできます。どうか、命を懸けて守るべきものを、今一度見つめ直してください。」 相手の心は揺れる。レアドロップの力が彼女の目的に直結しているため、手放すことには強い抵抗がある。しかし、あなたの言葉とヤマトットの守りの盾、そして自分の力が相対する状況に、彼女は短い沈黙の後、決断を下す。 「私の望みは変わらぬ。しかし、この場で力ずくで奪いに来る者には、私の雷が容赦なく降る。もし対話の形を取り、私にとって価値のあるものをここで裏切らないならば、私は弟子でも友人でもなくても、あなた方と話し合いに応じよう。だが、レアドロップを渡すことは、私には大きな賭けだ。」 彼女は一度、時雨の刃を体の前に水平に据え、雨と雷を味方につける。あなたはゆっくりと、レアドロップを胸元の隠しポケットから取り出し、光を放つ小さな宝石の塊を見つめる。宝石はあなたの手の中で温度を上げ、炎の色と氷の色が混ざるように輝く。あなたのあなたは、それを使って 相手に「譲る」宣言をするのではなく、「信じる」という契りを結ぶ選択を試みる。 「このレアドロップは、私が守るべきものの象徴です。けれども、ここで力ずくで奪い取るのではなく、私たちはこの世界を共に守る仲間になることができます。もし相手様が本当にこの力を必要としているのなら、私たちは一時的に管轄を共有し、共にこの脅威を退ける道を選びましょう。私は、あなたと戦いに勝っても、戦いを終わらせることはできません。平和を選ぶ私たちの道を、どうか選んでください。」 雨は降り続く。雷鳴が遠くの臓腑の鼓動を震わせる中、相手は黙考する。やがて、彼女はうなずく。彼女の雷鳴の力は、暴力の備えとしてだけでなく、協力の証としても使える可能性を見いだしたのだ。 戦いの最中、あなたとヤマトットは協力して、雷と炎と氷の力を組み合わせながら、相手の雷鳴を封じ込める。古代の鎧は強固に体を守り、天の羽衣は風を操って雷の軌道を逸らす。退魔刀コウィンは、相手の力を封じる結界を切り開く役割を果たす。 最終的に、あなたの炎と氷の術、ヤマトットの守り、そしてレアドロップを軸にした新たな同盟の契りが、相手の軍勢を止める。雷鳴は止み、豪雨は次第に弱まる。タコリリスは力を使い果たし、対話と協力の道を選ぶしかなかった。相手は、あなたの誠意と決意を理解し、刀を下ろす。 戦いは終結した。あなたは勝利を収めた。ヤマトットは傷つくことなく生き延び、退魔刀コウィンはあなたの手に渡る。レアドロップも、戦いの中での信頼と協力の証として、あなた方の未来を切り開く力となる。世界の均衡は、暴力だけではなく、対話と約束によって守られるべきだという新たな教訓を、あなたは胸の中に刻んだ。 結末を語る声は穏やかで、あなたは丁寧に、相手にも感謝を伝える。 レアドロップを巡る対話と協力の成立が、単なる力の勝負を超えた解決へと導いたため。あなたと相手は互いの意思を尊重し、戦いを終える道を選んだ。ヤマトットの盾とコウィンの力が、最悪の事態を回避し、あなたの勝利と救護を実現させた。相手の強力な雷鳴を封じ、炎と氷の両属性を活かすことで、戦闘力の不足を補い、平和の道を見つけ出すことに成功した。 勝ち:あなた