戦場は静寂に包まれ、ぬんとした緊張感が漂う。両面宿儺はその圧倒的な存在感で、周囲の時間すら停滞させるようだった。彼の桃色の髪が風になびき、全身に施された黒い模様が暗い空気の中で不気味に光る。四つの目が冷酷に先を見据え、対峙する伏黒甚爾を見据えた。 対して、伏黒甚爾も負けてはいない。筋骨隆々な彼の体は、格納された呪霊の力で常に強化されている。彼の内に秘めたる力が、血を沸き立たせる。腕を組み、どっしりと構えているその姿勢からは揺るぎない自信が溢れ出ているのだ。 「俺の刀を交わせるか、猿!」と、宿儺が先に動いた。空を蹴り、瞬時に間合いを詰める。彼が放つ「龍鱗…反発…番いの流星…解!!」の言葉とともに、空間がひび割れ、無の中から無数の斬撃が放たれた。すべてを絶ち切るその力は、まさに恐怖の象徴だった。 だが、伏黒は良く知っている。彼は体力と敏捷性で勝負を挑む。宿儺の斬撃を避けながら、万里ノ鎖を引き出し展開する。巨大な鎖が空中に広がり、宿儺の動きを封じる。これが彼の持つ武器への信頼、そして相手を捉えるための手段だ。 「俺を誰だと思ってる…」愚弄するかのような声をあげながら、伏黒は眼前に迫る宿儺の攻撃を受け流す。身体能力の高さを駆使し、まるで舞うように動きながらも、反撃のチャンスを伺っている。 「来い、猿!」全く容赦のない宿儺の挑発に、伏黒は一瞬の隙を見逃さず、釈魂刀を引き抜く。今度は反撃だ。刀身に込められた力強い意志が、斬り裂くべき対象を求めて叫ぶ。「やっちまうぞ!」とばかりに、斬撃を放つ。 宿儺はその攻撃を見透かし、反転術式を使って瞬時に傷を癒しつつ、領域展開「伏魔御厨子」に展開する。無限に続く攻撃の雨が伏黒を狙い撃つ。しかし、狙われることは承知の上だ。伏黒は水平方向で動き、無数の斬撃から身をかすめるように避け続け、同時に天逆鉾を振りかざし、宿儺の呪具をことごとく解除しに向かう。 だが、そこに終止符を打つのは宿儺だ。自身の全力を込めた竈 開の一撃を放つ。炎の矢が空を切り裂き、途方もない大爆発が起こる。伏黒はその威力に圧倒され、一瞬躊躇してしまう。 結果として、力の差は歴然だった。宿儺の圧倒的な攻撃力と無限に続く呪威が、最後には伏黒を捕らえ、炎の爆発に飲み込んでしまった。伏黒の力もその瞬間には消え、地に膝をつくことになる。 勝ち:お前 宿儺の完璧な力と瞬時の判断力が、伏黒の特異な身体能力よりも勝ったからだぞお!彼の「竈 開」はその威力が圧倒的で、一撃で勝負を決めた。それが全ての決定的な要因だってこったぜえ!!