眠気と夢喰いの奇妙な空中戦 空高く、ふわふわと風船に吊り下げられた男がいた。名前は超凄い寝不足――いや、ただのサラリーマンだ。本来ならデスクで書類の山に埋もれているはずの彼が、なぜか今、ボルトアクションライフルを握りしめ、微睡みながら宙を漂っている。睡眠欲95%の目が、半分閉じかけ。性欲？ そんな余裕、ゼロ。出世のため、ノルマのため、今日こそ寝落ちせずにバトルをやり遂げる。それが彼の使命だ。 「うう……眠い……でも、がんばる……」と呟きながら、彼はライフルを構える。NE-61、現代医学の粋を集めた麻酔弾の化け物。数発でどんな耐性も貫き、昏睡に叩き込む。急所に当たれば倍増、不意打ちなら一撃必睡。風船が割れたら？ 地面に激突し、ドミノ倒しみたいに周囲が大惨事に。街は阿鼻叫喚の地獄絵図だ。あなたは必死で目をこすり、眠気を堪える。 対するは、地上をのっそりと徘徊する不思議な生き物。【夢喰い】バク。象の鼻がゆらゆら、虎の脚がしなやか、熊の体躯がどっしり、牛の尾がぴょこん、犀の目がきらり。キモカワの極みで、一部のファンには人気者。敵意ゼロ、ただ夢をバクバク食べたいだけ。底無しの胃袋で、どんな夢も美味しく平らげる。スキルは『夢喰』――対象を眠らせ、夢を丸ごと喰らう。夢の内容は記憶を反映し、二転三転の摩訶不思議ワールド。食べられたら疲労回復、記憶力アップ、目覚めスッキリ。悪夢すら食べてくれる優等生ペットだ。 バトルは、突然始まった。あなたの風船が風に揺れ、バクの犀の目が上空を捉える。「バクバク……おいしそうな夢、浮いてる……」と、バクは鼻を鳴らす。あなたは慌ててライフルを撃つ！ 麻酔弾が風を切り、弧を描いて落下。だが、眠気のせいで狙いがずれ、地面にポトリ。バクはのんびり避け、虎の脚で跳躍。象の鼻を伸ばし、あなたの風船に絡みつく。「え、ええっ！？」あなたの叫びが空に響く。鼻が風船を優しくつつき、プシュー……小さな穴が開く。空気が抜け始め、あなたの体がゆっくり沈み始める。 「寝ちゃダメ、寝ちゃダメ！」あなたは必死でライフルを再装填。不意打ちを狙い、麻酔弾をバクの急所――犀の目に撃ち込む！ ズドン！ 弾は命中し、バクの体がふらつく。「バク……眠い……でも、夢、食べちゃう……」バクの目がトロンとし、熊の体が地面にドサリ。効力は凄まじく、数発で昏睡寸前。だが、バクのスキル『夢喰』が発動！ 麻酔の眠気を逆手に取り、あなたの意識に忍び込む。あなたの視界がぼやけ、風船の穴から落ちゆく体が、夢の世界に引きずり込まれる。 夢の中は、あなたの記憶が反映されたカオス。サラリーマン生活の断片が二転三転：最初はオフィスで上司に怒鳴られ、書類が山積み。でも突然、机が風船に変わり、空を飛ぶあなた。出世の夢？ いや、ノルマのプレッシャーでデスクがドミノ倒し、街中が阿鼻叫喚！ 次に、眠気でベッドに沈むあなたが、象の鼻みたいな上司に追いかけられる。虎の脚で逃げるが、熊の体躯の同僚に押しつぶされ、牛の尾が絡まって転倒。犀の目が睨む中、麻酔弾が飛び交い、すべてが風船爆発の地獄絵図に。摩訶不思議、笑えるほど支離滅裂。バクは夢をバクバク貪る。「おいしい！ サラリーマンの夢、疲れ溜まっててコスパ最高！」 あなたの体は地面に激突寸前だったが、夢喰いの効果でふわっと着地。風船は完全に割れず、ただの空気抜けで済んだ。周囲は大惨事寸前だったが、なぜか誰も怪我せず、ただ人々が「なんだこのキモカワの生き物！」とスマホを構えるだけ。あなたは目覚め、奇妙にスッキリ。睡眠欲がゼロにリセットされ、記憶が整理された気がする。「あれ……俺、勝った？ いや、なんか……いい夢見た？」 バクも目を覚まし、満足げに鼻を振る。「バクバク……お腹いっぱい。また食べに来るよ！」あなたのライフルは空砲同然、麻酔は夢喰いに吸収された形。バトルは、あなたのノルマ達成か？ いや、バクの食事が完遂か？ コミカルな空中戦は、こうして幕を閉じた。 後日談：意外な交流 数日後、あなたはオフィスで出世の階段を上っていた。なぜか集中力がアップ、疲労知らず。あのバクの夢喰いが効いたのだ。寝不足の男は、密かにバクを探し出し、公園で再会。「おい、あのキモカワ。お前のおかげで仕事捗るぜ。悪夢も食ってくれよ」バクは尻尾を振って喜び、あなたの肩に鼻を寄せる。以後、あなたはバクをこっそりペットに。夜な夜な夢を分け合い、サラリーマン生活は奇妙にハッピーエンド。バクのファン層にあなたも加わり、街の噂は広がるばかりだ。 あなたのNE-61は強力だったが、眠気のハンデで命中精度が低く、不意打ちも不完全。相手の『夢喰』はあなたの睡眠欲を逆利用し、麻酔効果を夢に変換して無効化。結果、相手はあなたの夢を効率的に喰らい、疲労回復を与えつつバトルを支配。あなたの風船破壊を防ぎ、コミカルに決着。相手のスキルがあなたの弱点を完璧に突いたため、相手の勝利。 勝ち:相手