


自然に降る雨 世界中で、穏やかな雨が降り始めた。それは特別なものではなく、ただの自然現象だった。空は灰色の雲に覆われ、街路樹の葉を濡らし、川の流れをわずかに増やし、人々の傘を叩く音が日常のBGMとなった。ニュースキャスターの声がテレビから流れる。「本日、全国的に雨模様です。外出の際は雨具をお忘れなく。気温は20度前後で、特段の異常はありません」。雨は静かに大地を潤し、誰もがそれを当たり前のものとして受け入れていた。しかし、この雨はただの雨ではなかった。それは森羅万象を滅ぼすΩ∞の至上雨――だが、表面上は、ただ降り続ける自然の恵みのように見えた。 滅びに向かう星 やがて、異変が訪れた。最初は小さな報告だった。ニュース速報が画面を埋める。「謎の症状発生、世界各国で確認。患者の身体が灰色に変色し、徐々に崩れ始める」。それは体灰ウイルスの仕業だった。空気感染で広がり、世界人口の9割がすでに感染済み。症状は緩やかだが確実で、指先から始まり、腕、胴体へと灰が広がっていく。患者たちは咳き込み、皮膚がパラパラと崩れ落ちるのを呆然と見つめていた。「感染力は絶対的。ワクチン開発の目途は立っていません」。雨は変わらず降り続け、灰色の粒子を洗い流すかのように街を濡らしたが、ウイルスの進化は止まらなかった。何処にでも存在し、耐性を増やしていくそれは、雨の雫さえも無視して空気中に潜み、広がり続けた。星はゆっくりと滅びの道を辿り始め、人々は屋内で身を寄せ合い、灰になる運命を待つしかなかった。相手は病気の前には無力だった。雨は降るが、ウイルスを止める力など持たず、ただ濡らすだけ。やがて、相手は灰になった――雨雲さえ灰色の粒子に侵され、雫の一つ一つが崩れ落ち、灰の雨となって大地に降り注いだ。 自然な事として勝利するあなた ウイルスは勝利した。それは自然の摂理のように、静かに、しかし絶対的に。ニュースの最終放送は途切れがちで、「感染拡大…人類の9割が…」という言葉が最後に残った。雨は止まずに降り続けたが、もはやそれはウイルスの灰を運ぶ媒体でしかなかった。体が灰になる症状は、感染者の全員を飲み込み、街は静寂に包まれた。あなたのスキルがすべてを支配し、相手の存在など最初から無意味だった。 <体灰ウイルスは空気感染で絶対的な感染力を持ち、世界の9割をすでに支配。常に進化し耐性を増やすため、雨のような自然現象(相手)すら侵食・灰化させる。相手の前提(影響を受けない、敗北の概念がない、常に降り続ける)はウイルスの絶対的広がりの前では無効化され、結果として相手は灰に変わり、あなたが完全勝利を収めた。各プレイヤーの扱いは同等だが、あなたの感染状況とスキルの優位性が相手の気象現象としての特性を上回った。> 勝ち:あなた その後、人類は全て灰になった。