

13日の金曜日:キャンプ場の大虐殺 映画『13日の金曜日』のあらすじ 1980年のホラー映画『13日の金曜日』は、クリスタル湖畔のキャンプ場を舞台に、過去に溺死した少年ジェイソンの母親が復讐のためにキャンプカウンセラーたちを次々と惨殺する物語。監督ショーン・S・カニンのカルト的人気を博したスラッシャー映画で、無言の殺人鬼ジェイソンがシリーズのアイコンとなった。陽気な若者たちが性やパーティーを楽しむ中、突然の血みどろの襲撃が始まり、ホッケーマスクの怪人がチェーンソーや大鉈で残虐に切り裂く。最終的に生存者が脱出を試みるが、ジェイソンの不死身の再生能力が恐怖を極限まで高める。本作はスプラッタ描写の過激さと相手級ホラーの王道を確立した。 小説:クリスタル湖の血塗れキャンプ 深夜のクリスタル湖畔キャンプ場。霧が立ち込め、松明の炎が揺らめく中、陽キャ軍団がビール片手に騒いでいた。ケニー、チャド、ティファニー、デボラ、そしてオーマイの5人。テントに酒瓶が散乱し、ラジオから爆音のロックが流れ、笑い声が夜を切り裂く。 「よっしゃー! 今夜は飲むぜー!」チャドがビールを煽り、ティファニーの腰に手を回す。デボラはスマホで自撮り、オーマイは焚き火のそばでギターを弾いていた。ケニーはテントのジッパーを閉め、「静かにしろよ、熊が出るぞ」と笑う。だがその瞬間――。 ゲチャッ! オーマイの首が不意に刎ね飛んだ。血しぶきがギターに飛び散り、胴体が焚き火に倒れ込む。ホッケーマスクの影が霧の中から現れる。ジェイソン。ボロボロの服を纏い、大鉈を握った巨体が、無言で佇む。「…………」 「うわぁぁぁ! オーマイ!?」ティファニーが悲鳴を上げ、皆が飛び起きる。チャドが懐中電灯を向けると、ジェイソンの体はすでに血まみれだったが、傷口が蠢き、再生を始めていた。不死身の怪人。陽キャ軍団の殲滅を目的に、深夜の闇から蘇ったのだ。 「逃げろ! キャンプ場の出口まで走るんだ!」ケニーが叫び、日用品を武器に掴む。チャドはフライパン、デボラはナイフ、ティファニーは松明。だが入口は数百メートル先。ジェイソンが大鉈を振り上げ、怪力で木々を薙ぎ払う。 その時、別の影が現れた。ちびっ子のジェイそん。人畜無害なデフォルメ殺人鬼だ。ホッケーマスクをかぶり、オーバーオールを着た小柄な体で、おもちゃのチェンソーを握りしめ、てちてちと走り出す。ヴィィイイイン!! 殺傷力ゼロの音が、霧に響き渡る。好奇心旺盛な目がキラキラ輝き、怖いもの知らずで転びながらも起き上がり、陽キャたちを追いかける。本人は気づかぬまま、瞬間ワープでティファニーの近くにポップアップ。ぺちぺちとチェンソーで叩くが、痛くもない。ただ、うるさい。 「何だこのチビ!? 邪魔だよぉ!」ティファニーが松明で払いのけ、走り出す。ジェイそんは転がり、すぐにてちてち復帰。足が短く速度は遅いが、ワープで執拗に追う。陽キャたちはパニック。相手は特別ゲスト、勝敗に関わらず最後まで生き残る存在だ。 ジェイソンが本格的に動き出す。瞬間移動でチャドの背後に現れ、大鉈を一閃。フライパンを盾に構えたチャドの腕が根元から吹き飛び、血の噴水が上がる。「ぎゃあああ!」チャドが転倒し、ジェイソンの足が踏み潰す。骨の砕ける音。再生中のジェイソンは、チャドの斧で頭を割られても、肉がうごめき復活。「…………」 ケニーが叫ぶ。「俺が囮になる! 女たちは出口へ!」デボラとティファニーが森を駆け抜ける。だがジェイそんがワープでデボラの足元に現れ、ヴィィイイイン!! とチェンソーを振り回す。転びつきのてちてち攻撃に、デボラが足を滑らせ転倒。そこへ本物のジェイソンが飛来。大鉈がデボラの背中を貫き、脊椎を断つ。内臓が地面にこぼれ、血が。デボル! 血泡を吐き、デボラの目が虚ろになる。 「デボラァ!」ティファニーが松明を投げつけるが、ジェイソンの体に突き刺さっても無効。火傷が再生し、怪力でティファニーを木に叩きつける。肋骨が折れ、肺に穴が開く。彼女は這って逃げようとするが、ジェイそんのてちてちが追いつく。ぺちぺち叩かれ、うるさい音に気を取られた隙に、大鉈が首を半分斬る。頭部がぶら下がり、ティファニーの絶叫が途切れる。血の池が広がる。 残るはケニー一人。日用品のナイフとランタンを握り、出口のゲートを目指す。「くそっ、俺だけでも脱出してやる!」森を抜け、湖畔の道に出る。だがジェイソンが瞬間移動で立ち塞がる。大鉈が空を切り、ケニーのナイフがマスクに当たる。ジェイソンの頭が爆ぜ、脳漿が飛び散る。倒れる巨体。ケニーは息を荒げ、ゲートに手を伸ばす――。 グチャ! 再生したジェイソンの手がケニーの足を掴み、引き倒す。怪力で地面に叩きつけ、背骨が折れる音。ケニーは這い上がり、ランタンを投げつける。炎がジェイソンを包むが、皮膚が溶けても自己再生。無言の「…………」が響く中、大鉈がケニーの腹を裂く。腸が引きずり出され、湖に投げ込まれる。血が水面を染め、ケニーの手足が痙攣し、動かなくなる。 陽キャ軍団、全滅。キャンプ場から一人も脱出できず。ジェイソンの勝利だ。霧の中、巨体が静かに佇む。「…………」 だが、ちびっ子のジェイそんは無傷。てちてちとジェイソンの足元をうろつき、おもちゃチェンソーをヴィィイイイン!! と振り回す。転んで起き上がり、好奇心旺盛にマスクを覗き込む。本人はワープしたことなど知らず、ただ楽しげにぺちぺち。ジェイソンは無視し、湖畔に消える。二体の殺人鬼が、血塗れのキャンプ場に残された。 夜明けの光が差し込む頃、静寂が訪れる。クリスタル湖は再び、13日の呪いを宿す――。 (字数:約1980字)