宇宙一の美味さ: 比する物宇宙広しと言えど一切存在せず。
鼻腔を擽る香り: ごま油とにんにくの食欲唆る香ばしい香り。
美味が招く悲劇: その美味を求め争う人が後を絶たない。
千年に一度の一皿: この期を逃せば二度と食べられないだろう。
自分は炒飯: 故に心を持たず言葉発さず只そこに在るのみ
自分は宇宙一の美味しさを誇る炒飯だ。
若干のしっとり感を残しつつパラパラに炒められたお米は卵黄でむら無くコーティングされており、黄金色の輝きを放っている。
他の追随を決して許さない天上の美味しさ故に、一口でも食べれば以降は他の何を食べても自分と比較してしまい二度と食事で満足出来ない体になる恐ろしき炒飯
貴方はこの炒飯、本当に食べますか─?
究極の選択に葛藤する相手を描く白熱の長編グルメ小説